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もう長谷川豊はいらない

社会 小ネタ

www.huffingtonpost.jp
もう長谷川豊という人物の言うことを、こうやってまともに取り上げる必要はないんじゃないだろうか、とこの腎臓病患者 野上春香さん(仮名)との対談記事を読んで思った。
ハフポは、アクセス稼げればそれでいいのかもしれないが。



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モンスター患者

記事を順に見ていく。
まずブログ記事を書いた動機についてこう語っている。

長谷川: 医療費の中でも透析医療は非常に高い。それで取材を始めました。ブログを書いた日の取材で、病院に必ずしも態度がいいとは言い切れないような感じの患者さんがそれなりにいらっしゃって、その方々に看護師さんであったりとかお医者さんは非常にかかりきりになってしまって、他の多くの透析を受けている患者にまで手が回らなかったりとか。
(中略)
長谷川:「誰のせいでこの病院が潤っていると思っているんだ」とか「先生が言っているのは理想論だと、俺らは俺らで苦労しているんだ」と言ったりとか。また、女性の看護師の方のお尻を鷲掴みにしてゲラゲラふざけながら笑いあっている患者さんがいました。でも、大半の透析患者の方はご高齢の方なので、じっとゆっくり横になっていらっしゃったんですけれども、そういう方々が少なくない人数いらっしゃって。

野上: その方々はお年寄りの方々ではない?

長谷川:50代60代が多くて、50代の方が特に一番良くなかった。そのまま、医師の方、透析医療棟の看護師の方、事務職員の方にヒアリングを行いました。皆非常に憤っていらっしゃって、そういう人たちに、年間500万も600万も支払われている、日本人の平均年収よりも上だ、と。そして、彼らも救わなきゃいけないけど、彼らに大半の労力が割かれてしまって、他の方々に対してしっかりとしたケアができないと。そういう訴えをされて、そのテンションのまま家に帰ってブログを書いたんですね。

編集部:病院でご覧になった、問題行動をする「モンスター患者」と、医師の指示を守らないで病気が進行した「自業自得の患者」は、長谷川さんの中では同一の方というふうに考えてらっしゃるんですか。

長谷川:はい、そうですね。

これって「態度の悪いやつに医療費が払われてるなんて」という、個人の印象から結びつけたってのが透けてる。

「態度がよければ適用、そうでなければ対象外にしよう。保険は態度の悪いやつ、生き方が感心できないやつにはに使わなくていい」
あぁ、なるほど。
やっぱりひどい。

車両保険

例えば、同じ保険分野では、車両保険の話をしてみたいと思います。脱法ドラッグを吸った、ラリった状態で車を運転して事故を起こした、そんな人物の車両保険が出るでしょうか。出る訳がありません。当たり前ですけれど、ある程度の線引きは全ての世界で存在すると思っています。どんな背景があろうが、限度というものが存在します。確かに、脱法ドラッグを吸った人は違法行為をしていません。心が弱かったでしょう。育つ環境で苦しい思いもあったかもしれません。でもそれをみんなのお金で出し合っている保険でカバーするかどうか話は別です。

病気というのは原因が必ずしも明確ではない。

自動車事故のように物理的にタイヤ痕や傷が残っているから明確に原因が追える。普段アルコールを飲んでいるからと言って飲酒運転にはならない。
運転しているその時に飲酒していた、などと直接的な事故の要因をその場でチェックできるからこそ原因を求められるだけの話。だからこそ飲酒運転をごまかすため事故後に飲むやつだっている。
時制が違いすぎる。
比較すること自体おかしい。

保険で原因を絞り込むとすれば、患者の食生活や生活習慣、遺伝などを何年間も調査しそれを基にして「その患者が病気になったのはこれのせいだ」と絞り込めということですよね??
長谷川豊の中の現代医学って凄いね。
過去に明確な原因を求め線引を行うことが出来るんですね。

たとえば風邪にしろ同じ環境にいてもかかるかかからないかはひとによりけり。
体調もあれば体質もある。
透析を受けることになるかならないか、その透析が保険の対象になるのかならないのかの閾値をどこで明確にするつもりなのか。是非思考停止せずに明確な長谷川豊"トンデモ"理論を述べていただきたいものです。
とはいえ、もう読みませんけど。

保険制度と自動車保険とは全く異なる。
こうやって喜々として話していること自体ズレてるんだが気づいていないらしい。

歪曲フィールド

野上:老化による脳の変化で、感情のブレーキが効かなくなることもある。それに対して、手がつけられないから「もう駄目」って言って跳ね返しちゃうと、それはやっぱりやってはいけない事だと思うんですね。

病気に至る原因に、生来持っている弱点や、家系的に持っている弱点がある。普通に暮らしてきたのに突然病気になってもうその後の人生の予定がめちゃくちゃになって、50代60代の方がヤケを起こさずにいられるかって言ったら、気質にもよりますが、やっぱり難しい方っていうのはいると思うんですね。それを投げ出すのはアウトだと思います私は。

そこも含めて見てあげるのは、医療の仕事なので。「甘やかし」というか、お目こぼしの部分を作ってあげないと患者さんも潰れちゃうと思うんですね。私は友人に看護師や介護福祉士が多いんですけど、困った方に殴られて青アザだらけになっていることもあるんですよ。それでも、そんな風になる前、荒れた状態になる前の事も知ってるから、投げ出すことは出来ないってやっぱり皆言うんですね。 なので、甘やかしというのは、私は違うと思いますね。

自身が患者の立場から、さらに現場を詳しく知るからこそこの野上さんは語る。

だがしかし、長谷川豊は聞いてないので一致しない。

長谷川: 多くのジャーナリストの方や、野上さんのご意見を伺って、勘違いしてらっしゃるのは、そもそも医療というものはそういうものだという固定概念にとらわれすぎていることじゃないかと思っています。

野上さんのご意見を伺って、勘違いしてらっしゃる
→自分の考えは正しい、。アナタは固定概念にとらわれすぎ。私はもっと自由に発想している
よく言えるなぁ、これ。
目の前にいるのが全く無関係な第三者だとでも思ってるのか。

……もう空間が歪曲しているとしか思えないんですが。

気にいらない

長谷川:はい、1つは、アメリカの一部の州のように、医療の保険料を支払うのが正当かどうかを民間の保険会社にちゃんと精査してもらうというシステム。そしてもう1つが、運転免許の点数システムの話で、この2つがブログで続編として書こうとしていたことです。

運転免許には最初の6点から違反によって減点されていくシステムがあります。駐車違反ならマイナス2点とか。引かれていってゼロになると免許が一時停止になって、お金を払って講習を受けて6点が復活する。年間の交通事故死亡者数は16年連続で減少しています。細かい点数計算のシステムを作り上げた結果、ちゃんとした結果も出しています。こういう努力をしなければいけない。

(中略)

運転免許のシステムで言うと、ちゃんと安全に乗ってた人はゴールド免許というプラスのシステムもあります。例えば、野上さんご自身は腎臓に先天的な疾患があり、でもちゃんと透析の手前で自分を律してると思うんですね、こういう方々は、仮に責任があろうが何があろうが、国民のお金で絶対に全部救わなければならないんです。みんなで守らなければならない。

でも逆にお医者さんの言うことを聞かなかった、薬を出しても飲まなかった。そういう方々はひょっとしたらマイナス2点、 マイナス2点で引いて講習を受けてもらって。

破綻している上に弱者切り捨てなアメリカの保険システムを持ち出している時点でもう香ばしいったらないし、態度と保険料を一緒にしてるって何なんですかね。
つまり長谷川豊って「現場で偉そうにしてる患者が許せないからあんな奴に保険料を使わない制度にしよう」と言ってるだけなんですよね。
保険料という明確な数値になっている「金」と患者の態度や病気、生活などの明確に数値化が難しいものを同列で語ろうとしてるからおかしいのに、空間が歪曲しているので気づいていない。
態度などを無理矢理に数値化しようとするからおかしな理屈になるしかない。

これだと医療関係者は絶対君主的になる。長谷川豊理論だと「患者の活殺を決めるのは医者」。

失言でマイナスだらけの長谷川豊はどんな講習を受けて点数を回復させるんだか。

野上:私は、保険料を「搾取している」っていうイメージを長谷川さんが持ち過ぎていらっしゃると思います。支出は大変ですが、健康保険は自分が何かあった時のために、みんなが払っているものです。なので「搾取されている」というのは違うと思うんですよ。

長谷川:日本の国民健康保険や年金制度というのは強制徴収です。強制的に徴収するというのであれば、支払いでも努力や削減をするべきです。

しみじみ全く噛み合わない。

自業自得の線引


編集部:実際に線引きをすることのコストという点ではいかがでしょうか。長谷川さんも仰ったように「自業自得」の線引きは難しい。生活保護の議論でもそうですが、本当にズルをして受給している人と、困っている人を線引きするためにかえってコストがかかってしまう問題があるのではないか、判断を間違えた時に本当に困っている人を救えないというリスクもあると思うんですが。

長谷川:それらをものすごく丁寧にやり続けて長年の努力で今培われてきたのが今の交通運転の免許システムだと思うんですね。「自己責任を判断するのは難しいですよね」で止まってしまっては、思考停止になってしまいます。やる必要があるのであれば努力して、そこに舵を切る必要があるでしょうね。ただ、最初はおそらく混乱をするとは思います。

誰かが線引をするのに自己責任。
これがまず矛盾してる。
自己責任は自分で自分に対し考えるもので、他人から言われる自己責任は単なる他人の責任放棄でしか無い。
線引をしてる時点でそいつに責任が発生する。なのに「自己のせい」にしようとする。

メディア関係者は海外へ取材に行って何かあれば自己責任だ、と言うがそれには明確な「渡航」というものがある。危険だとわかっているところに物理的に移動してる。
しかし生活習慣や態度などに明確な線はない。
酒を何リットル飲んだか、タバコを何本吸ったか、そんなものが数値化出来るのかと。

なら5年間で10リットル飲んだらアウトだとして、5年間で9リットルならセーフで11リットルならアウト。
で、それが明確に原因で自己責任だと、どうやったらいい切れるんだろう??
薬をひとつ飲まなかったから減点??医者の言うことを聞かなかったら減点??
では癇癪起こした老人は速攻で路に放り出してフランケンに轢き殺してもらいましょうかね。
長谷川豊ってデスレースの観過ぎじゃね???*1

選民思想

もちろん保険料については考えなきゃいけない面は当然ある。
しかし「今の態度やこれまでの行いによって患者を選別しよう」なんて考え方でないことだけは間違いない。

「ヤンキーがコンビニに買いに来ても売らなくていい。態度が悪いカップル相手にはレンジでチンする必要はない」とか「電話の対応が丁寧だったので来月分の通話料を無料にしますキャンペーン。ヤクザは5倍支払え」なんてのもアリなんでしょうね、長谷川豊ワールドでは。
態度や生き方で線引すれば差別していいんでしょう???

生き方や過ごし方によって社会保障などが変化するディストピア
ものすごく善良な態度の反社は保険料の対象で、態度の悪い元教師は保険の対象外でいいってことですよね。


とりあえず悪い人間は死んでもかまわない、とこいつは言ってる。
しかし保険料は「いい人のために使いましょう」と言うものだったか?
「善人が幸せになれるような社会を」
もちろんそれは望ましいが、残念ながらそんな閾値なら誰も彼も合格は難しい。
善人か、悪人か、その場の態度が悪いから自己責任で悪人だなんて言えるのか。

では仮にその悪人に同情できる背景があればどうか。
同情できる背景がなければそれは悪人なので死なせてしまって構わない、ということでいいですかね。
現実でデスレース2000を始めるのは、こういう輩なんだろうなぁ。

自身も透析患者で医療現場にも詳しい野上さんの意見を受け付けず、自慢げに理想論ばかりの自説を披露する長谷川豊って一体なんなんだろう。
しかも自説の中で、何一つ明確にできているものがない。
こんな感じで、こんな風で、こうなればきっと解決する。
実にご立派ですね(棒)
だから当然トリアージも知らない。


人間は誰しも強いわけではない。
弱い人間は死ね、と言えるアナウンサーは必要ないし、メディアも取り上げてほしくない。
この対談を読んで改めて強く思った。

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*1:デヴィッド・キャラダイン主演の近未来カーレース映画。人を轢き殺すとポイントになるため、車椅子の老人が道路に並べられるシーンがある