動画配信サービスの今とその先にあるもの

BRUTUS特別編集 AMUSEMENT PARK NETFLIXへようこそ。

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レンタルDVDどころか、定期的に中古ビデオ屋に通っている。DVDにすらなっていない映像作品がいっぱいあるからだ。もっとハードコアな人だと、京橋のフィルムセンターに通って、ビデオ化されていない映画を見ている。当然のことだが、そういうのはネットフリックスでは配信されていない。
フィルム→ビデオ→DVD→ネットフリックスと、どんどん作品は厳選されていく。そこで選ばれるのは収益が見込まれる大衆的な作品だけだ。少数に深く刺さるマニアックなものは捨てられる。たくさんの映画が捨てられてきた。その中には、もし鑑賞していれば、あなたの人生を変えるような映画も無数にあったはずだ。父親からの手紙が何よりも泣けるように、一人ひとり、深く刺さるものは違う。その可能性が、たくさん捨てられてきた。

残念ながら、この増田の書き手の認識は根本からおかしい。
最後にオチとして待ち構えている「紀里谷和明のキャシャーン」手前の情報が不正確すぎ、それがたたり、せっかくのオチが威力を発揮しない。
ツッコミがまともだからボケが生きるのであって、ツッコミが適当だとボケが死ぬ。
このオチに反応できるのは、残念ながら途中の不正確さを気にしないひとのみ。

以下は、いわゆるネタにマジレスですがNetflixの先にあるものに関して少し。



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画一的な未来予想図

フィルム→ビデオ→DVD→ネットフリックスと、どんどん作品は厳選されていく。そこで選ばれるのは収益が見込まれる大衆的な作品だけだ。少数に深く刺さるマニアックなものは捨てられる。

いきなりおかしい。

今は動画配信サービスの競合がひしめいている。
各サービスは、差別化として品揃えが重視される時期。
なので誰が観るんだ?と言うクラスのビデオスルーなB級ホラームービーを揃え水増し。
Netflixの新着に並ぶのはカジノとゾンビ異色の顔合わせ「カジノ・ゾンビ」やマッドマックス・ミーツ・ゾンビの「怒りのデスゾンビ」

カルト作品として有名な迷作「発狂する唇」まで揃ってる。
さらには隠れた名作「ありふれた事件」も追加。
シリアルキラーに密着したモキュメンタリー、1994年のベルギー映画。
収益が見込まれる作品ばかり……どこの世界線で生きてるんだ、増田は。

他にも中谷美紀主演でもヒットしなかった「カオス」
白石晃士監督の「カルト」「ある優しき殺人者の記録」なんかも配信してるので映画マニアも結構楽しめるようになってる。


各サービスの現状

定額制となればキャッチーなブロックバスターだけではないマニアックなカルト映画の品揃えも問われる。
だからこそ各サービスは、それぞれに特色を出しつつある。

前述もしたが、Netflixならオリジナルコンテンツやドキュメンタリーに力を入れている。
新しく配信された連続ドラマ「サバイバー:宿命の大統領」ではキーファー・サザーランドが大統領を演じている。
ホワイトハウスが爆弾テロにより爆破され、大統領を含め議員のほとんどが死亡。
生き残ったのは下位の閣僚トム・カークマン。

アマゾンプライムビデオは、国内コンテンツが充実。
仮面ライダーアマゾンズ、色んな意味で話題になったDT松本のドキュメンタル。
博多大吉司会の街ぶら番組かと思わせておいて突然路上プロレスが始まる「ぶらり路上プロレス」
個人的には、くりぃむ有田がプロレス愛をひたすら語りつづける「有田と週刊プロレスと」は出色。
毎回配信されたらすぐに観る、毎週楽しみにしてる一本。

これに関しては、以前に書いた記事が参考になるかと。
azanaerunawano5to4.hatenablog.com
 
 

定額動画配信の先

動画配信の先にあるのは何か。

ホラー専門の動画配信サービス「Shudder」。
日本ではサービス開始していないが、海外にはこういうニッチな動画配信も存在する。

こうやって住み分けを行い狭いマニアな層に向け差別化を計るサービスもある。

mubi.com

他にも一部で話題だが、MUBIというVODサービスがある。
これは、日本未公開のインディーズ映画や過去の知られざる名作など、かなり映画マニア受けするラインナップが特色。
英語ペラペラなら使ってみるのも面白いかもしれない。
MUBIのユーザー同士で意見を交換したりSNS的な意味合いも持ってるのも面白い。
先日、話題になったが、アマゾンが開始したアニメ見放題サービスなんてのもある。
gigazine.net



これらは冒頭の増田が書いた「動画配信の未来」の逆。
どちらかといえばどれもメジャーではなくマイナー、ニッチにベクトルを向けてる配信サービス。
どの動画配信も全てハリウッドのブロックバスターばかりの未来は、配信サービスが独自性を失い画一化され、自分で自分の首を締めるだけの単純すぎるディストピア。

日本は動画配信後進国な上に、未だにレンタルDVDが生きているお国柄なのでパラダイムシフトも緩やか。
AbemaTVのようにパッケージになった新しい動画の形のほうが広まりやすいのかもしれない。

大手はメジャータイトルと多少マイナーな作品を並べ、さらにマニアックな作品はニッチな動画配信サービスがコンテンツとして揃える(なにせそういうタイトルのほうが安い)。
ユーザーは自分の好みのサービスを適宜組み合わせて利用する未来のほうが増田の言うディストピアより可能性があると思うのだがどうでしょうね?

ちなみに「キャシャーン」は神話的な暗喩を盛り込んだ紀里谷和明監督のオ○ニー映画だが、それでも同じ水野晴郎のオナ○ー映画「シベ超」(初期)と比べればよほど完成度が高いというのに。
アレが駄目というなら一から十まで徹底してひどい「デビルマン」なんてどうなるんだ。
「キャシャーン」がダメ映画だなんて感覚がぜいたくすぎる。
※↓Amazonプライムビデオで絶賛配信中。

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