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UPQとハードウェアスタートアップに思うこと

DMM.make DISPLAY 50インチ 4Kディスプレイ DME-4K50D

pc.watch.impress.co.jp
またUPQがやらかしたらしいが、もうUPQというブランドイメージは、知ってる人には地雷としか思えず、それでもマスメディアが好意的に取り上げるために「モノづくり(ハードウェア)スタートアップの好例」として取り上げられて非常にモヤモヤする。



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わざわざ紙面を割いてまで喧伝した機能が丸々ないことを「誤記載」と言うのか。
機能がなくてもあくまで「記載が間違っていた」で通るとは。

UPQによれば、当時の中国工場では4つのHDMIポート(2.0)を備えた製品が珍しく、新工場で出入力インターフェイスと画面の色チューニングにやりとりが必要だったそう。また、日本語化するのも手間どっており、これらのやりとりに注力した結果、120Hz駆動の仕様がすっぽり抜け落ちたと説明しています。

後の祭りではありますが、チェック体制が整っていればこうした事態は引き起こされなかったのかもしれません。それがUPQ側の言う「完全にコミュニケーションロスになっていた」という言葉の意味のようです。

なお、第1弾の製品以降、急場をしのいだ工場ではなく、それよりも生産体制のしっかりした大きな工場で生産を行っています。しかし、同じように120Hzの仕様が抜け落ちているから、今回の事態になっています。
(中略)
単なるミスではあるかもしれませんが、それを引き金として自分が買った製品の物語が汚されてしまったような気がすれば、モヤモヤするのは当然とも言えます。芸能人の恋人発覚などで、わかってたはずなのになんだか落胆する気持ちになるのと似た感情かもしれません

※太字管理人

誤記載ではなく、そもそも機能としてなかったのであればそれを謳っていたメーカーとしての責任は問われて当然のはずですがなんでこの記事では「単なるミス」って言ってるんでしょうかね。
あるはずの機能がすっぽり無いってことは、あるはずの安全対策がすっぽり無いかもしれないし、起こるはずのない事故が起こり得る可能性がバリバリあるってことなんですが、それがどうして「単なるミス」で済むのかね。


過去には、UPQのバイクもあった。
あれにしろ
shopping.yahoo.co.jp

10日たたずに乗れなくなりました。走行距離12キロでもう充電もほぼなくなるし残量が減ったからなのか平坦な道でも22キロしか出ずに今にも止まりそうだった上翌日には電源も入らなくなり修理に出しました。車の通りの多い道だったらとゾッとしました。

買ったひとはこんな事を書いてる。
以前、テレビでも取り上げられていたのを見たことがあるが、テレビは持ち上げるだけ持ち上げてその後は報じないんだから、いや汚い汚い。

よく「スタートアップは挑戦が大事だ」とか「ユーザーも暖かい目で見守って育てていこう」とかいう意見が出てくる。
上のEngadgetJPの記事にも、そんな感覚が見える。
だが、そういうことはデジタルのコンテンツや情報商材でやってるならまだしも、モノづくりでそれをやっちゃあいけない。

上記のユーザーの意見にもあるが、バイクの品質が悪く走ってる最中に自壊したり、燃えたり、突然電源が落ちたりして事故が起きて、それでも「スタートアップだから大目に見よう」と言えるのか?

それとも事故が起き、誰かが死んでからでなければ、スタートアップを責めてはいけないと?
せっかくの芽を摘んでしまうとでも??
今回のは「単なるミス」だから赦してあげようって???
何度目までなら赦してあげるんです???

品質保証

家電メーカーの品質技術部門では、新人にまず過去の事故例を教える。
製品の品質管理が至らず事故が起き、火事になり回収になった話などを教えられ品質管理という意味を教えられる。
家電メーカーにとっての品質保持はもちろんブランディングでもあるが、それよりも製品に対して責任を持つと言うことでもある。
過去には「メイドインジャパンは素晴らしい」と言われた時期もあったが、あれにしろそんな品質を保とうとする姿勢がメイドインジャパンのブランドイメージにつながった。(今や中国も日本式の品質向上をやってるんでメイドインジャパンも風前の灯ではあるが)

UPQの製品作り……というかメディアの提灯を利用した空虚なブランディングとデザインのみ重視して品質の伴わない製品を売る商売のやり方は、ネットによってある程度の評価が共有される今においては(乱暴な表現をすれば、そういった過去の評価や評判も調べずにマスコミの看板を鵜呑みにしてしまう)情弱向けビジネスに思えてしまう。
安くてそれなりの製品を。
見た目だけは立派な……まぁ、どこかで見たことのあるようなデザインだが。


前述したようにこれが情報商材ならそれほど問題視されない。
情報商材は、品質を担保しない。

情報の価値は相対的なものであって、その品質(正確性)も受け手の感覚に比例する。鰯の頭も信心から。

だがモノの場合、幾らデザインが良かろうが壊れてしまえばガラクタになり、発火すれば事故につながる。
だから品質は担保されなければならない。
同じスタートアップでもウェブ主体で情報を扱い売る会社とは異なる。

メディアの責任

今回、見ていて悲しいのが、あれだけ持ち上げたネットメディア各所が、今回の件を否応なしにニュースにせざるを得なくなり、しかしその内容を深掘りしようという姿勢がいまひとつ見えないところだろう。

インタビューを載せ、UPQを賛美したあのガジェット系メディアは今回の件に関して果たしてどこまで追求して、これからどんな記事を書くんだろうか。
それとも後ろで動く金額の多寡でメディアの誠意すら売り払ってしまうんだろうか。
……まぁ、後者だろうが。

japanese.engadget.com

ブランドが弱く、製品ラインナップやマーケティング力に乏しいスタートアップや小規模事業者であればこそ、いかに製品にワクワク感を持ってもらえるかが重要です。今回の事態によって、UPQやDMMは今後の製品展開において、より購入者に夢を届けられる製品を打ち出さなければならなくなったのかもしれません。これまでよりも疑って見られる可能性だってあるからです。

EngadgetJPのこの記事にしろ「UPQはせっかくこれまで素晴らしいものづくりをしていたのに」という体で語っているが、それってこれまでの何度も繰り返された問題や、ユーザーからの反応を知った上で書いてるんだろうか??
無視した上で書いてるとすれば、もうUPQの問題というよりもEngadgetJPはUPQと同じ炎に巻かれたガジェット系メディアの信用問題になってる自覚はあるんだろうか??

Engadgetの信頼をガタ落ちさせてる自覚はないのか……。
 
 

評価

www.amazon.co.jp
星5が32、星4が37、星1が31なんですよ、このモニター。
「満足してる人、多いから充分じゃない?」と思われるかもしれないが、他のモニターであれば買ってるひとの大多数は星5か4。
UPQのモニターって「このモニターダメだ」って言うひとが1/3いる。
普通に、モニター買って星1つけるってかなりひどくなければまずないですよ。
しかもほかと比べて安い……つまり求めるスペックが低いのに星1つって。

この品質で胸を張って「これが日本のハードウェアスタートアップだ!」と言えるんだか。
「UPQは素晴らしいスタートアップなんだし、今回の単なるミスであんまり責めちゃダメですよ―」
って記事を書いてるライターは、過去の製品のユーザーの意見ガン無視ってことでいいですかね。
遠回しに擁護するくらいなら、
「日本のハードウェアスタートアップは品質保証もされず、製品の品質は担保されないが見た目はいいので高評価でメディアは取り上げます。ユーザーはギャンブル気分で購入して事故が起きたらそれはそのとき」
と書けばいいのに。

広告塔として神輿に担いだはいいものの、張り子の虎。
大人の事情と政治の都合で「デザインはいいが品質は悪い」という現実から目を背けて「値段の割に性能はいい」などと100均グッズや昔の中国製品のような褒め方しかできないが、一度担いだら下ろすわけにもいかず。
しかも売りのデザインもどこかで見たことのあるもののパ○リデザインばかり……。

悪い反面教師として、これからのハードウェアスタートアップが盛り上がり、メディアを含む業界も安易な盛り上げ方は避けていただくことを望みたい。

まぁ、EngadgetJPの火消し記事を見るとそれも無理っぽい。
一応、ハードウェア業界の端っこにいたことのある人間としては、がっかり感しかない。


このスマフォのレビュー欄も、この値段なのに低評価ばかりって……。