NETFLIX版「デスノート」は、ライトのあたまがわるい

NETFLIX版デスノートの配信が始まったので早速観てみたわけですが……。
別物として観るのが正しいかと。
一応、以下引っかかったところを幾つか。



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ホラーテイスト多め

ライトは、いわゆるスクールカーストの下部。
ノートを手にしていじめっ子をまず殺す。

その時の殺し方がいきなりの首チョンパで、最初の殺し方にしてはなかなか強烈。
心臓麻痺って殺し方が地味なんだか、一律で結構な死に方をします。
飛び降りてグシャ、とか。

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某施設が壊れるシーンとか、リュークがやけに象徴的に出てくるんですが、もう「ファイナル・デッドコースター」にしか見えない。
あれも死神に追われて次々死んじゃう映画でしたが。
多分、監督がホラー映画好きなんでしょう。

リュークは影になって顔とかディテールが見えづらくしてある。
はっきりすると安っぽいCGが露骨にでるんでしかたない。

声はウィレム・デフォー。
リュークに似(ry
完璧に顔でキャスティングしてるな、これは……。

ちなみに彼女がテレビで映画を観てるシーンがあるんですが、どうもカルトホラー映画「ファンタズム」に見える。
「ヘルレイザー」とか、あの辺の人体破壊系ホラーってあんまり女の子が観る映画じゃない……。
劇中の打ち込みっぽいサントラも80年代ホラーを意識してるのかもしれない。

ライトがあたまわるい

二時間に収めなきゃならないので、ミサミサ的な彼女を登場させるのを簡略化。

デスノートを手にしたライトは、いじめっ子が死んだ話題で気になる彼女ミアと初めて話す。
その数分後、デスノートの秘密をバラすライト。
……え??

ミアにデスノートを信じさせるため、立てこもりの中継を観ながら犯人を殺してみせる。
……んですが、普通引くだろ。
ところが彼女はライトに惹かれてボニー&クライドのように二人で秘密を共有することに。

原作の中心はライトとLの駆け引きだったわけですが、今作ではこのライトとミアの関係性が中心。

黒人のL

色白で謎のLが、NETFLIX板では謎の黒人青年。
うーん、真っ白から真っ黒になった。
髪も長髪から超短髪に。
どんだけ真逆に。

あの椅子の上にチョコンと座る座り方は、原作をなぞってますが。
あと身体の細さとか。

別に肌の色はどーでもいいんですが、キャラクターが短絡的で感情的に行動する。
ライトと同じく、あまりこちらも賢く見えない感情的なキャラになってる。

で、頭がいいのか悪いのか

たとえば原作にあった「一部地域にだけLの放送を中継し、キラの所在地を絞り込む」ってやつですが、アレも覆面をしたLが放送で挑戦状を叩きつけ「キラは顔を隠していたり名前がわからないと殺せない」ことを確認するってことにしてあったり。
ポテチもなし。

ライトの父親ターナー捜査官が殺されなかったので「ライトが間違いなく犯人ですね」と結論に飛びつくL。
うーん、早い。

今回、カーチェイスシーンまであったりして、もう何を観てるのか途中でわからなくなってきた。
しかもライトじゃなく暴走したLが、単独事故で電話ボックスに突っ込んだりするんですから……。


後半で一気にデスノートを使ったそこそこロジカルな駆け引きが始まるんですが、ライトvsLじゃなくライトvsミア。
ご都合主義を操れるデスノートっぽさは出てる。

ボーイ・ミーツ・ガールだったりスクール・カーストだったり、アメリカ映画とかホラー映画っぽさをデスノートに加味して知的駆け引きを薄味にした「デスノート」っていう感じ。最後の大掛かりな仕掛けはいかにもハリウッド的。
原作みたいにロジカルな駆け引きは、伝わりづらいっていうことですかね。

キャラがどれも感情的なところにも、コンテクストが低いアメリカっぽさが出てる。
「言わなくても伝わる」ハイコンテクストな日本は感情表現の薄いキャラとモノローグ処理がお手の物ですが、アメリカだとセリフや身振り手振りでハッキリ伝えるローコンテクストが定番。
だからライトもLもミアもみんな感情的で激しい。

二時間のエンタメ作品に収めると、こういう感じなのかもしれない。
つまんないか?と言われるとそうでもないが、やっぱり原作がとても面白いと再確認してしまう。
そもそも映像作品向きではないんだよなぁ……。

ちなみに「キラは日本にいる」と言われている云々の話が出てくる割に中継のニュースは中国語なのが、中国資本の強いイマドキのハリウッドっぽい。


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