2017BEST DISC

去年、2017年の個人的ベストディスクというお決まり記事をやっていなかったので遅ればせながら。



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Who Built The Moon?/Noel Gallagher's High Flying Birds

オアシス兄弟が喧嘩別れして、弟リアムは元オアシスのメンバーと仲良くアルバムを作る中、兄リアムも新バンドとオアシスっぽい仕事をやっていて、今ひとつ手応えのないまま、これからどうなっていくのかと思っていたらこれが出てきた。
いわゆるノエルの作るアコギの「オアシスっぽい」音と決別した今作。
デヴィッド・ホルムズのプロデュースで生まれ変わった新生ノエル・ギャラガーが鳴らすのは、これまでにないイマドキの音。
イントロだけなら、もっと若い感覚を持つカサビアン辺りの若手バンドを思わせる。
これだけの経歴を持つ御大が、こういう音を作り出せるってのがとても面白い。


 
 

8/Awich


 
予備情報なし、初めて聞いたときは完全に洋楽だと思っていて、一見シンプルに聞こえるけどその裏で複雑で面白いことをやってる若手だなーと驚いたら日本人の女性ラッパーだと聞いてさらに驚いた。
 

 
このMighty Crown何かを聞くとよく分かるんだけれども、一番近しいのはM.I.A.のような中東っぽさで、そこに日米の要素がチャンポンになってる。歌詞も日英チャンポンですが。
最近はトリプルリンガルラッパーなんかも出てきて、言語と意味性と音のシンクロが複雑になるのが面白い。
  
 

Humanz/Gorillaz

ブラーのボーカル デーモン・アルバーンがソロ企画として始めたゴリラズ。
最初はカートゥーンだけで顔を出さず、ステージもCGのキャラクターが演奏する映像が映るだけ。
メンバーはスクリーンの後ろで演奏していたが、どこかで飽きたのか普通にステージに上るようになった。
ブラーで演奏するバンドサウンドに対して、自由にやれるソロ企画のゴリラズは、テクノやラップなどを取り込んだサウンドだったが、今や時代がそんなゴリラズに追いついた印象もある。
今年、遂に来日だそうで、これまた期待。

 

ポップブードゥー/ブラック・グレープ


 
ハッピー・マンデーズのボーカリスト ショーン・ウィリアム・ライダーのサイドユニット ブラック・グレープが97年以来の新譜を出したが全然話題にならなかったのであえて入れてみる。

実にブラック・グレープらしい、ファンクネスな音。
相変わらずといえば相変わらず。
そもそもショーン・ライダーに音楽の革新とか新たなサウンドを期待しているわけでもなく、演歌と同じで、安定を求めてるってのはあるんで、こういう(小銭稼ぎのための)新譜を出してくれてもそれなりに満足感がある。
ブラック・グレープがやってたファンク&ラップというサウンドの指向性は今のトレンドと合ってるはずだが、それでもやる気が無いのは、やっぱりこのひとっぽい。
 

 
 

めたもるシティ/けもの

ラジオで自身のTABOOレーベルから、けものの新譜を出すということで菊地成孔が紹介していた一枚。
多幸感あふれるポップミュージック。
イマドキならシティポップとか言うのかもしれないが、そういうクールさというか軽薄さはない。
懐かしさがありつつ、過去にはないような音という絶妙さ。
連想するのは高野文子「ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事」みたいな世界観。

ただ「第六感コンピューター」という曲にもあるように、けものは「ときめきトゥナイト」池野恋が好きなようですが(ジャケットも池野恋が描いてる)。 


 

HIKARI/JJJ


 
2017年はラップも色々聴きましたが、なんだかんだ一番聴き込んだのはこれかな、と。
Fla$hBackS名義やKID FRESINOを迎えたトラックもあり、どのトラック聴いてもクオリティ高い、飽きない、捨て曲なし。


  
 

THE GUERRiLLA BiSH/BiSH

アイドルブームが終りを迎えつつある中、王道のアイドルではなく異端であるBiSHが盛り上がりを見せつつあるというのはとても興味深い。
鳴らしている音は完全に90~00年代のいわゆるロキノン系オルタナ。
レディへ、スマパン、ニルヴァーナ、日本ならTMGEやナンバガの時代。
そういったおっさんホイホイなサウンドに乗せて歌姫アイナ・ジ・エンド筆頭にキャラクターのあるボーカルがコロコロと変化をつけるからこそ飽きづらい。
去年、後半はこればっかり聴いてた。

SMACK baby SMACKなんてどっからどう聴いてもTMGE。
歌い方もチバを意識してるっぽい。
実際、レコーディングでも

アユニ 「SMACK baby SMACK」っていう曲ではチバさん? THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのチバユウスケさんを意識して歌ってる。

──ああ、言われてみればそんな感じがします。

アユニ 松隈(ケンタ / サウンドプロデューサー)さんがアイナちゃんにそういうふうに指示してて、それを「アユニもやってみて」みたいな。
BiSH「THE GUERRiLLA BiSH」インタビュー|6人それぞれの新しい挑戦 (1/3) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

という経緯があったらしいし。
これ、ライブだととても映える曲なんですが。

過去のバンドサウンドの再生産(引用)。
DJが過去のレコードをトラックとして切り貼りし、そこでラッパーがラップを乗せるように、バンドサウンドをトラックにソロシンガーレベルの歌を乗せて、アイドルという枠にはめ込んだ結果、異形のアイドルが出来上がったのがBiSH。
 

WACK & SCRAMBLES WORKS

WACK事務所に所属するBiSH、BiS、ギャンパレ、EMPiREと炎上マネージャー渡辺淳之介のシャッフル企画盤。
ある種、こういうお祭り的なアルバムを出せるくらい今のWACKには勢いがあるという証拠でもある。
なにせリード曲は、マネージャーがボーカルやってますからね……。
しょこたんのカバー「フライングヒューマノイド」と柴咲コウのカバー「ラバソー」は必聴。

選抜ユニットSAiNT SEX「WACK is FXXK」の歌詞にもあるように「僕らの描く夢はどんな時もあと少しで逃げてく」のが今までのWACKだったわけだが、それがこの一年で大きく変化した。
観客動員にしろ女性アイドルグループで数えれば上位グループに位置している。

ただスタダのももクロと同じくそもそもメジャー向きでもなければメディア露出向きでもないので、アイドル売りよりアーティスト売りとしての展開になるんでしょうが。
 
 

2018

今年、2018年を何組のアイドルが乗り切っていくのか、次にどんなブームが来るのかが注目だったり。
バンドブームは来そうで来ない、シティポップが来るかと思いきや瞬速で陳腐化した。

AKBは安定期に入り、乃木坂はグループ内で世代交代を起こそうとし、そんな中で欅坂がトップギアで迫りつつある秋元陣営が相変わらずメジャーシーンを占めるのは間違いないでしょうが。
そもそもコンプライアンスだのポリティカルコネクトレスだのギャーギャーうるさい世の中に、露出とセクシャリティを売りにするグラビアアイドルらが復権する見込みは薄い。
だからこそ、雑誌グラビアやCMにアイドルという虚構が入り込む要素がある。
コンビニに並ぶ雑誌の表紙なんてどれもこれも白石に齋藤飛鳥に西野。
あとは長濱ねる長濱ねる長濱ねる。

ssl.avexnet.or.jp
WACK関連だと総選挙の結果、BiSHのアイナとチッチのソロアルバムが出ることが確定したので、こちらも期待。
にしてもトップ3を占めたBiSHがやはり強い。
個人的には、アユニのソロが聞きたかった。

あとは本家BiSがどうしていくのかが気になるところですかね。
natalie.mu
再メジャーデビューも決まってますが、はてさて。
最近は同事務所ギャンパレの勢いに押されている印象もあって。
その上、レンタルトレード終了は痛いなぁ……。

あとジュンジュン関連の炎上は無しで。
では、今年もよろしくお願いします。