「ミステリ好きどもの気が知れない」じゃなく読み方を知らない

・ミステリ好きどもの気が知れない/増田
http://anond.hatelabo.jp/20130510093932

あの殺人事件がおこるまでのつまらない手続きをどうがまんして読めというのだ


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ゆっこはほんとにバカだなあ(via 日常)
「あの殺人事件がおこるまでのつまらない手続き」
なんて。

殺人が、起こるまでに伏線がある。
だからその伏線を探ろうと読む。
作者が文中に仕掛けた

「え?読者に正々堂々と材料提示してますけど?卑怯って何?」
あとでドヤ顔で読者に真相を明かす作者の思惑を見抜く。

犯人と探偵の知的な攻防であり、作家と読者の知的な攻防でもある。

それがミステリを「読む」って言う事じゃね?

殺人が起こるまで、何も考えずに「つまらないなぁ」と読んでる?
それは「読んでる」んじゃなくて「文字を追ってる」だけ。
殺人が、起こるまでは嵐の前の静けさ、材料の提示。
そこは間繋ぎでもなんでもなくジェットコースターで言えばジリジリ昇って行く途中のようなもの。

そういう読み方だから作家にドヤ顔されんだよ。
建物の地図が出て来た時点で作者の意図を読むんだよ。
登場人物が増える度にそいつの存在理由を考えんだよ。
偶然なのか必然なのか。
不確定な要素に見せかけた作為は無いか。


「殺人事件から始めれば良いじゃないか」
ならそういう作品を読めば良いんじゃね?
短編にはそういうのもある。

殺人から始まる場合は、ゲームのような側面が強い。
これからテーブルにカードを並べるからそれで勝負をしましょう。
読者は殺人の情報を前提に読んでいくから、殺人前の推理よりもいくらか容易になってる。


「ミステリを読んで考えたくなんかない」
「とりあえず殺人が起こって最後に驚かされればそれでいい」

だから前置きなんかいらない?
だったらミステリ読まずにサスペンスとかって呼ばれるような作品で良いんじゃね?
エスピオナージとかさ。
ジョン・ル・カレなんかでも良い。


どうしてもミステリってんなら短編にでもしとけ。

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