ブロゲもんに学ぶブログ入門 第四幕:書評系ブログの書き方


ブ「はい。TOYで“Little Numbers”でした。ポップでいい曲だねぇ」
あ「そこそこ新しい曲も紹介しとかないと“選曲センスが古い”とかブコメ付けて判った顔されちゃうからね」


ブ「では、つぎのおハガキ行ってみましょ」
あ「はい。ペンネーム“アニマルハウス”さんからいただきました。
“書評系ブログをやりたいんですがどんな風に書けばいいですか?”
というお悩みです」
ブ「んー、書評って言っても色々あるよねー」
あ「新書とか?ビジネス書?」
ブ「うん。アフィ収入を考えると新書はそのまま注文する人も多いみたいだね。逆に漫画なんかはどうなのかなぁ」
あ「アフィ収入と言えば料率が変わったみたいだね」
ブ「アフィはあくまでおまけ、ならいいけど生活の糧なら大変かもね」
あ「そうだね」
ブ「じゃあ、そもそも書評ってなあに?ってとこから始めようか」


書評ってなあに?


あ「書評って『この本はこんな感じです』って紹介すれば書評なんじゃ?」
ブ「確かに。でも書評って結局文章力なんだよ」
あ「本の中身は関係無いって事?」
ブ「必ずしも忠実に書けば面白い書評かって言えばそうじゃないよね」

あ「文章力か...昔、夏休みの課題図書を読むのが面倒で、文庫本のあらすじ読んで感想文を書いたら金賞もらった事があったんだけどさ」
ブ「いい事言うね。あらすじって大事なんだよ。映画でも本でもいいけど『観たもの、読んだもののあらすじを書いてみて?』って言われると結構難しいんだよ。どうしてかと言えばその観たもの・読んだものを理解して頭で整理が出来てないとあらすじって書けないんだよ」
あ「ただ読んだだけか、理解してるのかの境目が出るわけだね」
ブ「だからあらすじすら満足に書けないのに『これが書評です』なんてやってたりするようなブログは書評とは呼べないって事」
あ「よくある『この本面白かったーオススメー』みたいなの?」
ブ「書評ってさ他人が書いたものの中身を理解して、その上で面白さを他人に紹介しなきゃいけないんだよ。だから本を読み取って整理して、それを人に勧める文章力それだけ必要なんだ。なのに本を読んで『面白かったー』レベルの感想しか書けないならそんなもんは書評でも何でもない。あれは感想文だよ、小学生が書くレベルで他人に読ませるものじゃ無い」
あ「大半の『書評系』ってそう言う感じだし...あれは感想文」
ブ「キツい言い方だけどあらすじもろくに書けないなら書評系は諦めた方がいいね。まず本を“読む”ところから始めた方が良いんじゃないかな。次に文章力」
あ「辛辣だね。でも、素人でも資格が無くても、文章力が無くても始められるのがブログだから」
ブ「うん、で、だから幾ら書評を書いてもPVも獲得出来ないし拡散もされない。だって「面白かったよー」しか書いてないブログを拡散しようなんて思わないでしょ?もし書評系で無理なら『何かを紹介する』ってブログは諦めてもっと別の方向性を考える方が良いと思うけどね。自分の思いや考えを書く方が余程簡単だもの」
あ「言うねぇ...そこを意識してるからウチも書評が減ってんだな 笑」


ブ「あと、引用は極力少なめにしたい」
あ「大半が引用を占めてるイケ◯ヤの書くようなものは書評ではないって事?」
ブ「そう言う事。彼はキチンと読み込んでないから、一週間前に読んだ本のとこでもあらすじは書けないだろうね。そう言うレベルの事しか書いてない、だから記事のメインを引用部が占める。本来引用はあくまで引用なんだ。主文で主張があって、そこに引用が付くべきでだからこそ“引用”って呼べる。彼の書く書評は“引用”が主で地の文が従。だから彼の書く記事に書評としての価値は無い」
あ「15分で書けばあんなもんだろうね。ところで、どういうのが上手い見本?」
ブ「404 Blog Not Foundかなぁ。小飼さんの文章を解体したけど、かなり上手いよ」
あ「小飼さんって書評系っていうより、色々とかなり燃やしてるイメージだけどね」
ブ「うん、でも物事をきちんと捉えてるから色々言いたくなっちゃうんじゃないかな。実際、ウェブ上が落ち着いた知性で構成されてれば小飼さんみたいな人がギャーギャー言う事も無くなると思うんだけどね。小飼さんとこの燃える記事よりもキレイな書評の方を読みたいけどね」


物語の構造


あ「あと他には?」
ブ「ビジネス書みたいに『〇〇は××です』って言う本は楽なんだ。主張がハッキリしてるし額面通り読めばいい。でもフィクションはそうじゃない」
あ「裏を読むって事?」
ブ「それだけでもダメだね。まず物語があって、作者は何かしら表面的な『こう読んで下さい』ってストーリーがある。で、そう読んで欲しいからにはそれなりの理由があるんだし、そこから裏を読んで行く」
あ「裏読みするだけじゃなくて、作者の意図も読めって事?」
ブ「うん、ここでこのキャラを書いて、ここで殺してって事はつまり...作者はこう言いたくて、ストーリーにこう影響してる。そこまで読まないとねー」
あ「ウチのブログは出来てないけどね 笑」
ブ「まぁ、キャラクターから始めて、物語の全体構造まで敷衍出来る人って少ないと思うよ。それって作者の意図を読み切るって事でしょう?正直ズブの素人がそこまでやる必要があるのかって思うけど」
あ「漫画評論家、ってんならやる必要もあるって事かな」
ブ「そうだね。漫画ならコマ割りでの時制と演出、空間把握と感情および物理表現。全ては物語を作るためにあってね...夏目房之介さんの本でも読んで下さい。漫画の文法に詳しくなれるからね」
あ「えーと、話が難しくなって来たのでこの辺で。ペンネーム“アニマルハウス”さんにはキーホルダーを差し上げまーす」
ブ「はい、じゃあ次はAKIRAみたいなPVも格好良いM83の“Midnight City”」

マンガ学入門マンガ学入門
夏目 房之介,竹内 オサム

ミネルヴァ書房
売り上げランキング : 222582

Amazonで詳しく見る