意識高い系をコロリと手玉に取る自己啓発テクニック

なぜ、人は「体育会系」に弱いのか?―相手をコロリと手玉に取る無敵の心理戦術なぜ、人は「体育会系」に弱いのか?―相手をコロリと手玉に取る無敵の心理戦術
内藤 誼人

廣済堂出版
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・相手をコロリと手玉に取る無敵の心理戦術/bukupe
http://bukupe.com/summary/9322
・天狗になれ!自分は最高だと思いつづけろ

・負けても、「負けていない」ように偽装せよ

・「緊張60、余裕40」の心理状態を保つようにしろ

・過去に目を向けるな、未来だけ見据えろ!

・仕事を心から楽しめるかどうかで、一流と二流をわける

・才能とは、自分の力を信じること

・チャンスを待つな、自分でチャンスを作り出せ!

・日々、変化しろ。時代の流れに敏感に反応しろ

・不愉快な出来事は「モノの見方」を変化させて乗り切れ

・上司の言うことは真に受けず、適当に受け流せ

・交渉では、相手を"叩き潰す"くらいの気合いを見せろ

・ルール無視でいけ、勝てば官軍である

・ほかの人が持っていない"決め球"を準備しておけ

・約束が守れなければ、正直に謝って新しい約束を結びなおせばいい

・大きく跳びたいなら、小さなステップを刻んでいけ

bukupeで、この本を読まなくていいくらいまとめてある 笑
それにしても項目だけでこの本の中身が判る。
「ポジティブシンキング、自分を信じて、差別感を出せ」
それだけっすよね、これ。
で、キャリアポルノ大好きっこはこういうモノを必死で読んで
「そうか、上司の言うことは真に受けず、適当に受け流せばいいのか」
と考えて同じ失敗を何回も繰り返す事になる。
こんな事ってわざわざ本を読まなきゃ仕入れられない事なのか?と。


サンドバッグ


久々のイケ○ヤいじりなのだが、
・職場に責任感など感じるな。あなたがいなくても仕事は回る
ttp://www.ikedahayato.com/index.php/archives/24880
中身は書店にしては珍しくごもっとも。
いや、しかしね。
経営者ならいざ知らず、サラリーをもらって仕事をしている人が、こういう責任感を抱いてしまうのは構造的に歪んでいるでしょう。「自分が欠けたら仕事が回らなくなる」のなら、それはあなたの努力不足なのではなく、経営者のリソース配分が狂っているだけの話ですから。なんで自分のせいにするんですか。それは経営者と、会社の仕組みが悪いんですよ
そのあなたって誰なんだ?と。
そりゃあ一般社員で「自分がいなきゃ会社が回らない」なんて勘違い発言をしてるならまずそいつが叩かれて然り。
例えば、風邪ひいてるのに
「会社が回らないから...」
なんて出勤して来たら仕事よりも社内パンデミック引き起こすくらいならとっとと帰れなんて当然。
誰だって解るし、誰だってそう思うし、そう思ってる。
そういう明確な「仮想敵」を設定してこき下ろす。
始めっからサンドバッグを用意して叩いてみせるんだからパンチが間違ってないに決まってる。
まぁ、社会通念的に叩きやすいサンドバッグを用意できるだけ、個人的感情と経験から発生した「上から目線」の仮想上司よりも余程マシになったのかも知れませんけど、それにしてもサンドバッグをわざわざ叩いてみせて正当性を主張する手法。
当たり前のことを当たり前に書く事で主張する。
言われても「だから?」で終わる話が、文字で書かれると「なるほど」になる。
今さらな事をあえて書き出す。文字で書かれると「なるほど」になる。


こういう構造って自己啓発本にもよくある。


「可視化」って重要なものだと思う。
例えば岡田斗司夫氏が掲げている「レコーディングダイエット」

レコーディング・ダイエット決定版 (文春文庫)レコーディング・ダイエット決定版 (文春文庫)
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あれって簡単に言えば「食べたものを記録すると痩せる」って代物なわけですが、そのくらい人間は行動や思考に対してログを残さない。
人間は忘れる生き物で、喉元過ぎれば熱さ忘れる。
だからお昼後に
「うわー、こんなに甘いもの食べたら晩ごはんはちょっと押さえなきゃ」
なんて思っても夕方に呑み会の誘いがあればホイホイ付いていってガッツリ食ってしまう。
それを「可視化」する事でログを取り、自分で意識をする。
ログを取ること自体を意識し始めるから
「こんなに食べたらこんなに食べたって書かなきゃいけないし、じゃあ控えよう」
って事に繋がる。
何にも考えず、ログを後で確認する事が無くても自分で書く事によって
「うわー、あたしってこんなに食べてるのか」
と目に見え意識させられる。

敢えて文字として書き出す事によって印象が強くなる。
「食べた事」を書き出せば食べた情報が文字として抽出され、食べると言う行為と感覚が要素になって認識できる。
自己啓発系なら
「仕事の教え」
それが可視化される事で解りやすくなる。


目から鱗


キャリアポルノなんて大半がそういう構造をしてる。
「目から鱗です!」
なんてアホらしい逸話で、少し視点を変えて考えれば判るようなことが書いてあるんだが、パッケージされた文字として読むことで「新たな気付きだ!」なんていう浅薄な思考へと結びついてしまう。
残念ながら「少し考えればわかること」をわざわざ読まなきゃ判らない方は、幾ら啓発本なんて読んでも何の血にも肉にも骨にもならない。
そういう発想が出来る人は、教えられなくとも思いつくのだしはなから読む必要も無い。
ブレインストーム、マインドマップ...。
書き出して可視化する事で認識を新たにする、整理する。
最近の流行は多くが「可視化」だ。


宮崎学氏の「突破者」の中にあるエピソードなんだが、バブル時代の地上げの際に銀行に寄って紙袋いっぱいに札束のブロックをもらって、それで地上げに向かう。相手を目の前にしてそのブロックを積み上げるとホイホイ土地を売ってくれる。
これも目の前に現金が可視化されているからこそであって、これが電卓を叩いた交渉ならなかなか上手くは行かない。
人は金額を数字で見せられたりするよりも目の前にある現金の方にリアルを感じるし、形として見せられることで金額をより強く感じる。

突破者―戦後史の陰を駆け抜けた五十年突破者―戦後史の陰を駆け抜けた五十年
宮崎 学

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ポモドーロテクニック


例えばポモドーロ・テクニックってライフハックがある。
これは25分間タイマーを設定、集中してジョブを行い、タイマーが鳴れば終了。
それで5分で休憩を取る(細かく言えばポモドーロ単位でジョブを設定したりするんだけども)。
でも
「決められた時間集中して仕事をして、一定時間休む」
なんてものすごく当たり前の話であって、自分でジョブを設定して他の事をやろうとするから仕事効率が落ちる、なんて言われなくても判る。判る筈なんだがそれを改めて文字にし「ポモドーロ・テクニック」ってもっともらしいお題目を付けてパッケージする事でそれっぽくなっている。
これでメキメキ効果が出るなら、そういう人は集中してやってなかった人なんだろうし、じゃあ今後もそれを続けられるかどうか微妙っすよね。
逆に効果が出ない人は元々集中してやってた訳で、ポモドーロテクニックなんかじゃなくても自分で集中が持続できる時間と休憩を挟む時間も自己流にある筈で、そういう人は読む必要すらない。
アジャイルな時間管理術 ポモドーロテクニック入門アジャイルな時間管理術 ポモドーロテクニック入門
Staffan Noeteberg,渋川 よしき,渋川 あき

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ライフハック、ポモドーロテクニック、アジャイル、マトリックス、ブレスト、イテレーションGTD...。
書き出し、設定し、こなす。
当たり前の事、シンプルで今さらな事をあえて読んで
「あぁ、そうなのか!」
と思わされるの繰り返し。
それっぽい横文字キーワードとそれっぽいパッケージ。
あとは有名な人が、学識ありそうな人が提唱している。
これで完璧。

先日。ごとうさんがとり上げてたが
・自己啓発本が大嫌いだった人が自己啓発本を500冊読んで厳選した絶対損しないらしい自己啓発本6冊
http://d.hatena.ne.jp/the-world-is-yours/20130616/p1
普通に考えりゃあ
自己啓発本が大嫌いだった私の見方を変えた、絶対に読んで損しない自己啓発本6選
なんてほこたてで対決するまでも無い矛盾しまくりのタイトルに
「嫌いなくせに500冊も読んでんなら、お前自己啓発大好きだろ?」
ツッコミを入れておしまいの筈なんだが、こーいう記事には必ずツッコミと真に受ける人間の両方がいる。
これも可視化なんだがつまり、こういうアホらしい記事でも引っかかるやつは必ずいる。
だからこそ商売は成り立つし、もう自己啓発が好きなやつは自己啓発を読んで自身が向上する事よりもそういうジャンルの読み物を読むのが好きになってるとしか思えない。読むことで自分が向上した気になってる。
目的と手段を取り違えてる。


まとめ


可視化とは既存の価値観や思考を明確にし伝えやすくしたにすぎない。
本来は、思考の果てに見出されなければならない教えが判り易く書いてある。
問題集の答えのようなもの。
でも安易に問題も考えず答えを読む行為は、答えを導き出す力を阻害されてしまう。
自分の能力を高めたい願望があるにも関わらず、自身を啓発し、思考や発想力を鍛える為に安易に答えが示された「自己啓発本」を頼る方々は結局どこまでも自己啓発で金儲けをしている業界のカモでしかないし、女王メイ○マに「キャリアポルノ」呼ばわりされても仕方無い。
ただの自己満足の道具。
そりゃあ救われないし、救われたくも無いのかもしれないけど。
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