強盗コントの面白さを解説してみる

※前フリとして書いたら長くなったので単体で
・愛の反対は無関心。バブル崩壊とお笑いなど/夜の庭から
http://meerkat00.hatenadiary.jp/entry/20131030/1383089381

もう往復書簡状態なやりとり 笑
これもまた「ブログの繋がり」だと思います。
そしてやはり「先生」www


これは趣味で貼っときます。

あらびき団よりゴサイサのネタ。
強盗のコント。
最初の強盗よりも強い武器を持つ強盗が交互に現れる、と言うのは普通。
被せて行くんだろうと言うネタの大筋が見える。


「お笑いとは裏切り」ですが、この裏切りは後半振幅が大きくなる。
よく大喜利でお題に沿った答えから始まって、後半になるにつれて徐々にお題そのものを否定したりアレンジしたり、言葉ではなく画にしたりする。
IPPONグランプリを見てるとよく判りますが、観客はいきなりの不条理では無く、条理から徐々に不条理の振幅を大きくする事で理解しやすくなる。
会場で言えば「場が温まる」と言うヤツですが。

このコントの場合、ダイナマイト→猫を抱えた女装の男で崩れる。
ダイナマイトよりも違う意味で怖いって言うだけ。
この裏切りで先が見えなくなる。

次に出てくるのがヤガモ。
人間が出てくると思っていたのにラジコンが出てくるところに裏切りが発生する。
しかもクオリティ低く、見るからにガムテープを貼ったラジコン。
不条理だし何が怖いかって、そんなカモが出てくるって言うこと自体が怖い。
こうなると振幅は「武器の強さ」ではなくて「不条理さ」と「違う意味での怖さ」になる。
もう最初の「強盗」と言うテーマ性はなくなって「出てくるものがいかに不条理でいかに色々な意味で怖いか」にシフトしてる。

そこへ出てくるロボット兵ラムダ(に見せた段ボールのハリボテ)
クオリティの低いラムダだからこそそのチープさやその発想に面白みがある。
段ボールの間から見えるすね毛だらけの生足が面白い。
ここでもし高クオリティのラムダが出て来ても面白さがない。

そしてラムダがヤガモを追いかける。
完全に文脈が切れてこのラムダvsヤガモが単体として成立してる。

そしてなぜか追跡になり、なぜかダイビングボディプレスを仕掛ける。
ここに条理は無い。
ただ打ち捨てられたみたいな段ボールのラムダの滑稽さにおかしみがある。


条理から始まり
強盗(条理)→ピストル(条理)→ダイナマイト(条理)→オカマと猫(不条理)
ここで「強盗」という前提が打ち消され流れが転換する。
オカマと猫→ヤガモ(不条理)→ラムダ(不条理)→ヤガモvsラムダ(不条理)

不条理から条理に戻さず不条理をどんどん拡大させて行く事で笑いにする。
最後のダイビングボディプレスも中に入ってる人の事を思えばただのアホ。
そのアホさが面白さに転換される。


東野が「矢が脳天に刺さってる」「あんなん上からパンっやで!」と言ってるけど、つまりあのヤガモを見て東野は矢の位置からそれを想像してそれが面白かったわけです。実際はカメラの角度で脳天に刺さっているように見えるのだけど、その方が不条理だし面白い。ヤガモの矢がどこに刺さって無きゃいけないと言う決まりはないし、明らかに即死の部位の方がブラック。もちろん矢を見て、それを考えない人も居るし、それは意図的ではない部分だったりする。
ここでテキストを読み違えて「ヤガモをバカにするなんてかわいそう」と考えてしまうと笑えない。どんな風に読むかが笑いに繋がるか繋がらないかの差になる。

ツッコミのいる漫才はツッコミが解釈し観客とボケの間に立つんだけれども、こういうシュールなコントの場合は観客が勝手に読み勝手に解釈し勝手に救われる構造がある。
それにしても面白いわ、このコント 笑

次のマリリンジョイはノーコメントで。
ひたすらアホです 笑

あと、あらびき団と言えば風船太郎ですねぇ...。

長くなったので以降は別記事に。
(fadeout...)
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