ブログにおける3つの「真実の瞬間」を捉えてPVをあげるには?

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ジネス用語として聞く「真実の瞬間」
これはネットでのブログやサイト運営(経営)でも応用できる考え方じゃないだろうか。
以下で、それを考えてみる。

ビジネスでの「真実の瞬間」を知っている、と言う人は記事中ほど「ブログでの第一の瞬間」まで飛ばしてください。


第一の瞬間

経営を劇的に改善するキーワード「真実の瞬間」とは [in the looop]
の記事がとても示唆的。

まずビジネスで言う「真実の瞬間」とは一体何か?

「真実の瞬間」(La hora de la verdad)という聞きなれない言葉は「消費行動における重要な顧客接点」をあらわすが、もともとは闘牛用語で「闘牛士が闘牛のとどめを刺す瞬間」を指すものだった。赤い布で闘牛を挑発する闘牛士の狙いは、牛の背にある5センチ四方の「針の穴」と呼ばれる部位だ。そのピンポイントに垂直に剣を突き刺すと、その剣先は心臓まで達し、闘牛は一瞬にして死を迎える。「真実の瞬間」とは「針の穴」への接触する刹那、いわば闘牛士と闘牛の生死を分かつ決定的な一瞬を表しているのだ。
ZMOT(Zero Moment Of Truth)
サービス業などで接客を行う従業員の対応で、企業全体のイメージが決定してしまうことを指す。
グループ全体が素晴らしくても対応の悪い従業員が数名いればその従業員が対応した顧客の多くはその企業に悪いイメージを持ちかねない。

例えばスマートフォンが不具合も起きずに電波も繋がり特に問題がない。
しかし売りつけの電話がかかってきたり、あるいは不具合が起きてコールセンターに電話した時にその対応が悪ければ
「○○(キャリア)はクソだな」
と言う印象になり、それをネットに書けば、それを読んだ別の人間にまで影響を与える。
現場スタッフなどの顧客と直接応対する人間が、いかに臨機応変に対応できるか、顧客のことを考えて動けるか。


第二の瞬間

この調査に基づき、ラフリーは製造業における「真実の瞬間」を捉え直した。メーカーにおける「真実の瞬間」は二つある。店頭で製品を購入してもらう「第一の瞬間」と、家庭内で実際に製品を使ってもらう「第二の瞬間」だ。中でもラフリーが重視したのは、ブランド選択の70%を左右する店頭でのブランド接触、つまり「第一の瞬間」だった
して「第二の瞬間」は、その商品を購入し実際家で使ってみるその時間を指すらしい。
まず購入し、使用感によっては一度で終わるし、もし気に入ればリピーターにもなりえる。


「第ゼロの瞬間」

「第一の瞬間」は店頭で商品を手にとるその瞬間。
「第二の瞬間」は買った商品を継続的に家で使ったその時間(瞬間の積み重ねか)。
そして「第ゼロの瞬間」と言うものが提唱されてる。
消費者は店舗に行く前にネットで製品を検索し、購買行動を決定しているのだ。eコマースの世界はもちろんのこと、リアルな商売にもネット上の行動が色濃く影響するようになってきた。店頭に来る前に、勝負が決まってしまう。第一の瞬間を「インストア」、第二の瞬間を「インハウス」だとすれば、第ゼロの瞬間は「プレストア」の購買行動と言えるだろう。

(中略)
では、この「第ゼロの瞬間(以下、ZMOTと省略)」に勝利するために、企業はどのような行動をとればいいのだろうか。グーグルは、次のようなプロセスを提唱している。

1.ZMOT責任者を決め、予算を付与する まず、ZMOTの責任者を決め、必要な権限と予算を与えることからはじめる。彼がパートナーと協業し、以下に示すようなZMOT戦略を策定するのだ。人選において大切なポイントは、自ら課題を見つけてその解決に取り組めるセルフスターターのマインドセットを持っていることだ。


2.想定顧客と、そのZMOTを発見する 消費者が、自社製品をどのように検索しているかを正確に理解する。グーグルは消費者視点の検索として「製品名」「製品名 + 評判」「製品のカテゴリ + 人気 / 安い / 最高」という3つの検索キーワードを推奨している。この際、自らが検索してほしいキーワードと消費者が実際に検索するキーワードはまったく異なることに注意する必要がある。


3.消費者が質問していることに答える 検索キーワードから「消費者が知りたいこと」を正確に把握し、それに対して回答する努力をすること。例えば「ドッグフード 原材料」と検索すると、検索結果に「今なら2ドル割引」などとドッグフードの値引き情報が表示されるが、これでは消費者の関心を惹くことはできない。彼らの探している情報はあくまでもドッグフードの原材料だからだ。企業はまず原材料の質問に答えるページを用意し、そこに値引き情報を交えることだ。そのページの直帰率が30%以上の場合、検索者の期待した内容と、自社ページに書かれた内容に大きなギャップがある可能性が高い。


4.ZMOTを最適化する いかに消費者の質問に応えるかという観点でZMOTを最適化すること。例えばオバマ陣営は、ヘルスケアについて人々がどういう質問をしているかを注意深く観察した。そこで彼らは「What’s in the health care bill?」というシンプルな質問フレーズが多いことを発見し、ホワイトハウスのウェブサイトに「What’s in the health care bill?」というタイトルのブログを投稿した。この質問で検索すると先頭にホワイトハウスのブログが登場するようになったのはもちろんのことだ。


5.すばやく動く ZMOTの改善においては、完璧さよりスピードを優先すること。年間計画をしっかり練るといった伝統的なマインドセットではなく、すばやくフレキシブルに行動することが大切だ。躊躇せず、直ちに始める。テストし、学び、最適化する。それをすばやく繰り返し、早く失敗すること。そこから多くを学ぶことこそが成功に近づく秘訣なのだ。

これを読むとよく判るが「第ゼロの瞬間(ZMOT)の勝利条件」というのはSEO最適化でもある。
実際店頭へ行く前に顧客がネットで調べてから購入する。
だからネットでの受動的にしか対応できない部分の最適化を指してる。


しまとめてみよう。
顧客と商品(製造業者)の間での「真実の瞬間」
第ゼロの瞬間:ネットなどで調査を行い店頭へ行く、あるいは直接購入する
第一の瞬間 :店頭で商品を見て購入する
第二の瞬間 :商品を使い、印象が良ければ再度購入へ繋がる

これらがビジネスでの「真実の瞬間」というものだろう。
詳しく知りたい人は本でも読んでください。


ブログでの第一の瞬間

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photo by Gerry Balding

てここからブログにおける「真実の瞬間」を考えてみる。
まず「第一の瞬間」。
これは企業であれば「製品(従業員)と顧客が接触する瞬間」だが、ブログの場合
「記事のタイトルを見てアクセスするかしないかを決める」
その瞬間と言い換えられる。
はてなブックマークの新着エントリーを見て、それをクリックするかどうか。
ツイッターでRTされて、それをクリックするかどうか。
Facebookでいいね!されて、それをクリックするかどうか。
魅力的であり、惹きつけられるタイトル。
そしてサムネイルの画像。書き出しの文言。
それらの要素が集まり「第一の瞬間」は造られている。

古典的な
「タイトルに数字を入れよう」「疑問形にしよう」「擬音を入れよう」
と言ったようなカビの生えたテクニックは、軽薄で好きにはなれないが、それが効果を未だに発揮するのは否定できない。
正直、その手のタイトル付けを是としているブログを購読する気にはならないが、それを好むユーザーは多い(この記事はそれにしてみた)。


ブログでの第二の瞬間

「第二の瞬間」は記事の中身だろう。
記事のクオリティが高ければリピーターになるし、定期購読者が増えればさらにファンを獲得できる。
「第一の瞬間」で挙げた魅力的で惹きつけられるタイトルは「第二の瞬間」と乖離してはならない。
それは不誠実で、タイトルが過剰で真理を書いていそうなのに中身がスカスカで何一つ示唆出来ていないならそれはタイトル負けでしかない。

アクセス者は、同じブログの記事を幾つも読まない。
出来ればリンクはクリックしたくない。
その記事だけで完結したい。
記事のタイトルを見てアクセスしたユーザーはあくまでもそのタイトルに惹かれたからこそアクセスした訳で、ブログ全部を見ようとアクセスした訳ではない。

たったひとつの記事の印象で、そのブログ全体の印象は決定づけられる。
たかが1記事では無い。
毎日書いているブロガーにとってはただ一つの記事でも、アクセスした人間からすればそれは「そのブログを代表する」記事。

ビジネスで言う「第一の瞬間」で従業員一人の対応で企業全体のイメージが決定してしまうように、ブログであればその記事一つでブログ全体のイメージは確定する。


扇情的なタイトルの記事でそれなりのPVがあったとする。
しかしタイトルと記事が比例していなかったとする。
情報はありがちで、なにかの焼き直し。
「ひと月で50万円稼げるようになった10のテクニック」
そういう記事だったとする。
するとユーザーには
「このブログはこういうタイトルばっかり見栄えするような記事しか書かないんだな」
と思わせてしまうかも知れない。
すると次にその同じブログの記事を見かけても
「この前アクセスした時に中身ひどかったからなー。アクセスしても仕方ないな」
と思われてしまう。
その記事の中身ではない。アクセスする前にイメージは決まってる。
飽きられる、そっぽを向かれる。


ブログでの第ゼロの瞬間

クセス前の能動的な検索行為からのアクセス...SEO最適化がこれにあたるか。
まず記事のタイトルが適当であり中身に準じている。
そしてキーワードを含んだページが検索エンジンによりユーザーの前に示される。
最適化はどっかの専門ブログでも読めば詳しく書いてあるだろうが、問題は第ゼロの瞬間としてアクセスしたユーザーが「単なる一見のアクセス」で終わるのか、それともそれ以降も定期購読者に名前を連ねるのか、と言う部分にある。
傾向的にブログの記事が偏っている(専門ブログ)の方が他記事への導線は強い。

例えばとあるミュージシャンの記事を探して辿り着き、そのブログが音楽を専門に語っているブログであれば他の記事も読もうと思うだろうが、たまたまその記事でミュージシャンを語っているだけで後は日記、と言うのであれば他の記事は見ないかも知れない。
このブログに「真実の瞬間」と言うキーワードで辿り着いてもビジネスでの考え方は何も書いていないし、ビジネスに関する記事は無い。
ジャンルが様々なのでキーワードは広いがそこから誘導する、と言う部分が弱い。

この「第ゼロの瞬間」「第一の瞬間」「第二の瞬間」という三つの瞬間は、それぞれ単体が成立していても仕方なく、それぞれすべてが連携して初めて効果を発揮する。


ブログへの流入として考えられるはてなブックマークTwitterFacebook、ぐぐたすなどでの拡散と流入。
そしてアクセスされた場合、他記事への誘導や定期購読へつなげられるか。
またSEO最適化し、キーワード検索行いアクセスしたユーザーが望むものがそのページにあるか否か、またそのユーザーを定期購読へ繋げる事が出来るか。
アフィリエイトのブロガーであればそこから商品への導線も考えなければならないだろう。
ブログの形式や傾向、捉え方ややり方で詳細は全て変わるが、基本はこれらに集約される。


炎上と拡散

ログで炎上をすれば短期的な流入は増える。
しかし炎上で読まれるのはその記事だけで、定期購読者が付いてもそれは炎上を望むからこその定期購読者であり、炎上しなければ離れてしまう。

他人のブログの記事をパクって(改ざんして)載せればそれなりにPVはあるだろうが、それを知られれば以降はそっぽを向かれる。
暴言での炎上記事でしか評価されて無いベンチャーの社長ブログなんかに多そうだ。
なぜパクったのか、意見を是非拝聴してみたい。

毎度毎度アホみたいな放言で炎上させてPVを稼ぎ「下書きなんかいらないから10分で1700文字書いてしまえば大丈夫」なんていうしょーもないことをドヤ顔でしか書けないから、もうすっかり炎上すらしなくなった燃えカスみたいなブログ(書店)もある。
自称ライターだから食うには困らないだろうが。
炎上は過激でも芯があり、真実がある発言であれば評価もされるが、単に貶したりするだけではやがて忘れ去られる。
理論も理屈も上辺だけなら尊敬するのはそれを理解出来ない一部の信者だけ。


ネットでは口の端に上らなくなる(拡散されなくなる)ことは存在しないのと同じ。
読まれて初めてそこに存在すると確認される。
「このブログ久々に見たなー」
と思われても、実際そのブログは毎日書かれていて、単に拡散されていないだけだったかもしれない。

お笑い芸人や役者がテレビから姿を消したからっていなくなる訳でも死ぬ訳でも無い。
生きてはいるが露出していないだけ。

「真実の瞬間」はユーザー(読み手)に対して「真実」を示しているかどうかによる。
炎上はあくまでも短期的な話題作りであり、そこにブログの真実は無く、炎上が真実ならそんなブログに価値は感じない。
薄っぺらくそれらしい嘘で繕い、きれいごとを並べているブログでもそういうきれいごとを好むユーザーが付くし、過激でも本当に芯のあることを語っているならそれを好むユーザーが付く。

どちらにしろどんな「真実」を見せられるか。
また真実を書き続けられるか、によるんだろう。


適正なスケーリングを行い、どのスケールで捉え考えるか。
キーワードの蓄積、拡散と導線、目標と利益誘導、記事ジャンルの傾向、SEOと効果の分析。
勘違いした設定を元に行っても必ずうまくいかない。
適切な認識が根本に必要になる。

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