西尾維新「悲報伝」を読み終わった

悲報伝 (講談社ノベルス)

※ネタバレなにそれ美味しいの?

悲痛伝、悲惨伝を既読の方が今までの展開を思い出すためのざっくりめんどくさいあらすじ

地球撲滅軍第九機動室室長 空々空は、突然、無人の地となった四国への調査へ単身赴く。
ルールを破れば即爆殺される「四国脱出ゲーム」によって支配された香川で、空々は「チームサマー」の魔法少女『メタファー』こと登澱證と出会うが、手打ちの本場讃岐うどんを作り終えた『メタファー』は爆死。空々空は『メタファー』の魔法少女のコスチュームを着用し飛行。出あう「チームサマー」魔法少女『コラーゲン』を殺害、続き「チームサマー」の魔法少女『パトス』マジカルステッキ「シネクドキ」を操る秘々木のまばらと交戦。「チームサマー」の魔法少女『パンプキン』こと杵槻鋼矢と同盟関係を結び「チームサマー」魔法少女『ストローク』手袋鵬喜を協力プレイで撃退。「チーム白夜」黒衣の魔法少女『スペース』によって魔法少女『パンプキン』こと杵槻鋼矢と空々空は分断され、空々空は徳島で謎の少女酒々井かんづめを発見、同行。デパ地下にてお菓子を盗もうとした「チームウィンター」の魔法少女『ジャイアントインパクト』地濃鑿を協力させ絶対平和リーグの支部へと向かおうとしたが「チーム白夜」魔法少女『シャトル』の操る川の奔流により濁流に呑み込まれた空々空が水死。「チーム白夜」魔法少女『シャトル』は「チームサマー」魔法少女『ストローク』のマジカルステッキを操る『パンプキン』杵槻鋼矢のビーム攻撃により死亡。空々空は「チームウィンター」魔法少女『ジャイアントインパクト』地濃鑿のマジカルステッキ「リビングデッド」の固有魔法「不死」により命を取り戻す。

一方その頃、四国へは地球撲滅軍開発室 左右左危により最終兵器“悲恋”が送り込まれようとしていたのであった。


悲報伝

第一弾「悲鳴伝」に始まる西尾維新長大なシリーズ最新刊。
毎度毎度、冷凍すれば凶器へ変貌する京極夏彦並みの分厚さのノベルス本。

悲痛伝」に始まる四国の地獄旅もいよいよ後半戦。
敵は地球だった筈が、いつの間にか、四国での血で血を洗う「絶対平和リーグ」魔法少女らのサバイバルゲームに巻き込まれ、「今度は戦争だ」と魔法少女同士の戦争の真っただ中へ突っ込んでいく空々空を描く「悲報伝」。
四季のチーム魔法少女より上位の「チーム白夜」メンツを姿を現し「魔女」酒々井かんづめと、ただ老けてるだけじゃなかった魔法少女『パンプキン』こと杵槻鋼矢も覚醒段階。前フリが凄すぎて「どんな巨大兵器が...パシフィックリム状態?!」と思ってた地球撲滅軍 最終兵器“悲恋”はただの裸の少女で、とはいえただの戦闘マシーンじゃあ終わらないんだろうし、何かしらの隠し玉があることを期待。
敵よりも味方を多く死なせる空々空は敵も殺すんだから常に死屍累々。
でも味方が人造人間(サイボーグ?ロボット?)なら死なないから大丈夫か。

このシリーズを読んでて今巻を一番面白く感じたのは、やはり「悲痛伝」での内容の薄さ、冗長に比して、登場キャラの多さや展開の速さなど圧倒的に密度が上がっている部分だろう。
西尾維新「悲痛伝」を読み終わった - あざなえるなわのごとし

西尾維新「悲惨伝」を読み終わった - あざなえるなわのごとし
これまでの冗長さに、正直書店で手にとった「悲報伝」の分厚さを見て「うわー、またこの分厚さを読むのか...」と辟易した部分もあったが読み始めてみると詰まることもなくあっさり読み終わってしまった(体調悪いから睡眠時間長めにも拘らず)。
これまでの伏線を大して回収しないのは相変わらずだが、なにかありそうなモブキャラはあっさり絶命し、何も無さそうなキャラが重要だったり、感情を持たない空々空は相変わらずの人非人ぶりで心底憧れる。
ここまでシャットダウン(欠落)してる人間になりたいもんだ。

あと一冊か二冊程度のお付き合い。
あえて「魔法少女」を打ち出してきた西尾維新がどうやってこの長大なシリーズを落とすのか。
来年刊行の次巻「非業伝」
楽しみに待ちたいと思います。
悲惨伝 (講談社ノベルス)
悲痛伝 (講談社ノベルス)
悲鳴伝 (講談社ノベルス)