映画「冷たい熱帯魚」観て、現実の“愛犬家連続殺人事件”は更にすさまじいと知る

アマゾンで動画配信(レンタル/セル)サービスの「Amazonインスタントビデオ」が始まった。
クリックだけで映画が観れるのはありがたいが、HDは専用のタブレットなどでないと使えないのが残念なところ。ブラウザだとSD画質が限界。
コードギアスの一話目なんかがお試し無料だったので試してみたら、ブロックノイズが多めでなかなかしんどい。
これはキツイかなぁ、と思いつつ何か映画でも...と探してたらiTMSには無い園子温「冷たい熱帯魚」があったので借りてみた。

HD200円、SD400円の逆転現象はキャンペーンとは言え、なんだかなぁ。
ブラウザ(chrome)での視聴、全画面表示では特に問題無かった。
逆に画面を小さくするとカクツキが見えたりしたが。




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愛犬家殺人事件


『冷たい熱帯魚』 予告編 - YouTube

園子温監督による金字塔的傑作!熱帯魚店を営んでいる社本と妻の関係はすでに冷え切っており、家庭は不協和音を奏でていた。ある日、彼は人当たりが良く面倒見のいい同業者の村田と知り合い、やがて親しく付き合うようになる。だが、実は村田こそが周りの人間の命を奪う連続殺人犯だと社本が気付いたときはすでに遅く、取り返しのつかない状況に陥っていた。 (c) 2010 NIKKATSU

この映画は、平成7年に起きた愛犬家連続殺人事件がベースになってる。
アフリカケンネル=アマゾンゴールドに変え、犬=魚にしている。
映画と元の事件は別、とは言え元の事件があまりにもすさまじい。
近年で言えば「凶悪」も実際の事件がベースになってる。
映画『凶悪』特報 - YouTube
(こちらの原作も今読んでるのでいずれ書く)

とは言えフィクションはフィクション。
実際の事件を切り離して考える。
社本(吹越満)が、村田に偶然出会う。
村田は(作中にも描かれているが)いわゆるサイコパス。
良心の呵責無く人を殺し、死体を切り刻み、証拠を燃やし、川へ捨てる。
風呂場で血まみれの村田夫妻(でんでん、黒沢あすか)は楽しみながら死体を切り刻む。
社本は暴力に怯え、拒否も出来ずに巻き込まれていく。

描かれるのはむせ返るような性と死と暴力。
あえて肉感的な衣装を着た女性キャスト、人はあっさりと死にしかし執拗なくらい死体の処理が描かれる。肉を切りきさみ川へ捨てて跡形もなくなるように...ボディを透明にする。

死体(ボディ)を透明にすることが一番大事

埼玉愛犬家連続殺人事件 - Wikipedia

映画はフィクションとして、最終的に現実から逃避する社本(吹越満)が暴走する。
それまでの抑圧が一気に爆発し、村田の暴力性が社本に憑依する。
しかし最後まで社本は社本のまま。
絶望しかない現実から社本は妻と共に逃げる。
「生きるって言うのは痛いんだよ!!」
しかしその言葉は通じず、何度も蹴られる死体は、痛みも感じず中空を見つめてなにも映していない。


魚ってのは感情が見えない。
眼には感情が浮かばない。


役者人は文句のつけようがなしの名演。
特にでんでん氏の村田の心無い演技と黒沢あすかのセクシーな演技は素晴らしい。どろっどろの血まみれでそれでも身体を求める黒沢あすかとかすごくいい。エロスとタナトス。セックスのそばに必ず死がある。
神楽坂恵はその後、監督の園子温と結婚。
ふへぇ。


観終わって、実際の「愛犬家連続殺人事件」を調べてみると
...フィクションよりさらに濃いドロドロとした闇がまだ広がってる。
なぜか関連書はどれも絶版。
仕方ないからネットでググるといろいろ出てくる。
まだ死んでる、これ以上に、山のように。
冷たい熱帯魚 [DVD]
凶悪―ある死刑囚の告発―