葉加瀬太郎 情熱大陸【OFFICIAL】 - YouTube
『情熱大陸』は、日曜よる11時からのひと時を、次の日から始まる長い一週間を前向きに生きるための力を感じてもらうテレビドキュメンタリーです。毎回、スポーツ、演劇、音楽、学術など、ありとあらゆる分野の第一線で活躍する人物にスポットを当て、その人の魅力・素顔に迫ります。(ナレーション:窪田等)
柳田淳太郎76歳。
柳田の朝は早い。
朝起きてまずブラックコーヒーを飲むのが彼の日課だ。
インスタントコーヒーをスプーンに山盛り三杯。それをお湯で溶く。
「…ふぅ」
濃すぎて身体に悪いのでは?と聞くと「もう先も見えてるし好きにするのが一番だよ」と彼は笑ってそう言う。
しかしその歩みはしっかりとしていて我々に老いを感じさせない。
トーストにハムエッグ。
七年前に妻 奈美恵さんが死去して以来、柳田は毎日自炊をしているのだという。
いつもと変わらない朝食。
秩父にある一軒家に独り暮らしの柳田。
独りで黙々と食べる。
テレビは無い、新聞も読まない。
それが彼のポリシーだという。
柳田は家の裏手にある仕事場へ向かう。
八畳ほどの雑然とした空間。
それが柳田にとって最も落ち着く場所だという。
椅子に座り背もたれにゆっくりと体重をかける。
作業場の空気が一気に張り詰める。
柳田の目が、一瞬で職人の厳しい眼差しに変わる。
柳田の目はどんな歪みも見逃さない。
ミリ単位で偏りを見抜く。
「妥協はできんのですよ。手作業だもんでごまかしが効かんのです」
柳田はつぶやいて作業を続ける。
火花を散らしながら小さな材料をひとつにまとめあげる気迫のこもった作業。
ムダなものはいらない、全てそぎ落とし作りこむ。
経験と勘。細かい感覚だけが頼りだ。
「少しの違いでもお客さんは判っちまうんでねぇ…」
柳田の職人としての誇りが芸術的な作品を完成に導く。
柳田淳太郎76歳。
今や日本で数少ない、手作業で2chを編集する職人。
もはや絶滅とも言われるまとめブログの担い手である。
2094年3月21日放送分より。
※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません
最近創作が多いのは、何となくです。
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