NLPをキチンとマスターすれば「嫌われる勇気」なんて必要ない

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NLP、日本語で言うと神経言語プログラミング(Neuro-Linguistic Programming)というのだそうで。

人間は、複雑だけれど、だからって特別じゃあない。
特別なのは脳の神経回路を信号が走るときに「自我」「意識」ってメタなモノができたから複雑になっているだけで、基本はシンプルなアルゴリズムが走ってる遺伝子の乗り物。



Ant Death Circles Explained - YouTube
視覚が退化し代わりにフェロモンの後を臭覚で辿るアリの群れ。
誘導しているフェロモンが輪になればそれを辿って死ぬまで回り続ける。

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宮川 剛

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人間なら、もし延々誘導されてもどこかで疑問を持つ。
「あれ?なんかオレら延々回ってね??」
「いつまで経っても着かねーな?どうした??」

しかしアリは疑問を持たない。そう言うアルゴリズムに従っている。
人間が生物の中でイレギュラー*1なのはそういう「意識」「思考」「自我」が存在するから「時間」を認識し「行動」に疑問を持ち、だからグルグル回り続けて死んだりはしない。

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泣ける映画があるとする。

[映画] 世界の中心で、愛をさけぶ 劇場予告編 HD - YouTube
余命幾ばくもない悲劇のヒロインが空港で死に、その彼氏が死体を抱えて「助けてください!」と叫ぶ。
それを観て観客は泣く。
『ひ~とみ~を~と~じて~~♪』
。o゜(p´□`q)゜o 。

「余命幾ばくもない彼女」「それを知りながら愛する彼氏」
という悲劇と悲恋の要素を盛り込み、
空港で乗れない飛行機に乗ろうとする状況を描くことで、
それらの情報から観客はそのキャラクターと物語に感情移入する。

実在しない実際には無い物語。
情動を動かすための映像と音声によるアルゴリズムの集積。

この観客の感情移入をNLPではアソシエイト(自己同一化)といい、反対に客観視することをディソシエイトと呼ぶ。

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感情というフィルターで見えない事象に対する認識の距離感や無意識のイメージを意識的にコントロールし、ストレス解消や自己実現に結び付けよう、というのがNLPで、よく転がってる自己啓発系の記事とかで書かれてることは、これ一冊読めば大体網羅されていて、しかも比較にもならないくらい理路整然としてる。
基本的なNLPという理論を元に無意識に抱いている思い込みやストレスなどを客観視し、あるいは同一化することで仕事の集中力を高めたりもする。
簡単なTIPSも用意されていて、理解を促すようにも書かれていてディソシエイトがヘタな人にも解りやすく書かれている*2


(ウチみたいに)漠然とした感情論と理屈に基づかない紋切り型大量生産の自己啓発書が嫌いでも読みやすい。
物事の考え方、捉え方の基本的な方法論。

これ一冊を精読してキチンとマスターすれば充分な中身。

ダイエット本を何冊買っても何冊読んでもやせないし、
参考書を何冊買っても勉強し理解しなきゃあ成績が上がらないのと同じ*3

何ごとも頼るべき対象でも真理でもなくて、単なるツールだと認識できなきゃあ自己啓発だろうがNLPだろうが一緒ですけどねー。

嫌われる勇気嫌われる勇気
岸見 一郎,古賀 史健

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アドラー的な「物事の価値は捉え方によって異なる」もNLPに入っとるので、これ読んでりゃあの暑苦しい対話劇を読まずに済む。


この手の「自分変革」の基本は網羅され、理路整然としてる。
理屈屋さんにおススメの一冊。
結構面白く読めた*4
あの対話劇みたいのが好き!!って人には向いてないかもしれない。

この本でなくても、NLPの考え方自体なかなか興味深く知っておくのはいい。
ネットで検索すりゃあNLPへの批判みたいなのもゴロゴロ出るので、そういうのも読んでおくとNLPに対してディソシエイトできる。
マンガでやさしくわかるNLP

*1:特権的ではなく

*2:この手のお手軽さがNLP批判の対象になるわけだが、理屈なんだから方程式やTIPSがあるのは仕方ない。漠然と「断捨離でスッキリ」とか言ってるよりよほどマシ

*3:テンプレート

*4:自分が、もともとディソシエイトでニヒリストな思考をしてると言うのはよくわかった