・パースや構図など、画面の演出法を徹底的に解説された良書 Methods―押井守「パトレイバー2」演出ノートレビュー | お絵かき速報!萌え絵上達法
初めてレイアウトシステムを本格的に導入した作品は1974年放映の『アルプスの少女ハイジ』とされ高畑勲演出の下、宮崎駿が全カットのレイアウト(画面構成)を担当した[3] 。それ以前までは絵コンテから直接背景原図と共に原画を起こすのが一般的であった。
1994年、レイアウトシステムの重要性をかねてより訴えていた押井守がアニメ業界におけるレイアウトマンの慢性的な不足な状況を解消するべく、『機動警察パトレイバー2 the Movie』で使用されたレイアウトを題材に1カットごとの演出意図を解説し、現場スタッフやスタッフを目指す人々への実践教本を想定した『Methods 押井守・「パトレイバー2」演出ノート』を上梓。 アニメ業界全体のレイアウトシステム普及に大きな影響を与えた。
・第6回 『機動警察パトレイバー2 the Movie』というか、レイアウトの話
・アニメ監督の押井守さんは、映画の作成方法としてレイアウトシス.. - 人力検索はてな
・GAINAXアニメ講義第8回 「レイアウトについて」|講師:平松禎史
・【画像】アニメーターSUGEEEEEEEEE【動画】レイアウト絵コンテ原画 - NAVER まとめ
安彦 システム的に定着したのは素晴らしいことだけれど、レイアウトの役割とか僕のと違ってて、いろいろ誤解されてるようにも思えるね。
チェック体制がガチガチに固まっちゃってるから戻りも遅いし自由度が少ない、なんて話もよく聞くし。
レイアウトチェック専門の人がいて、パースラインきっちり引いて「ここ狂ってるよ」とか重箱の隅つつくようなこと言ってるんじゃないかな。
いつも疑問に思ってるのは、律儀に定規でパースライン引くことなんだよね。
こないだ神戸の大学で美術監督の小林七郎さんの特別講義を聞いてたら、「パースの補助線は直線ではなく紡錘形、つまり曲線になる」
と言ってて目からウロコで、これは至言だと思ったんだよね。
アオリ、フカン、タテでもヨコでも同じ。交わる線は定規じゃ引けない線なんだって。
それを分かっていない人が、定規でピッと線を引くから絵が死ぬんですよ。(中略)
板野くんとか庵野さんたちの映像って、三次元が歪んでるでしょ。あるいは多次元化っていうかね。
金田(伊功)くんもそうだけど、空間が微妙な膨らみを帯びている曲線なんです。
せっかくそういういい流れがあるのに、「パース、パース」って言いすぎる世代には、あの柔軟さが忘れられてるじゃないかなって心配になるんだよね。
・映画『ゲド戦記』制作日誌 - (4) ─レイアウト(後編)─
・アニメーター・新井淳氏がアニメ監督・宮崎駿氏のレイアウトをTwitterに掲載される - Togetterまとめ
— 新井 淳 (@arasansan) 2012, 3月 20
鈴木敏夫・もののけの時ね、もののけ姫どうだった?と庵野に聞いたら、レイアウトがダメになったって。
庵野秀明・ダメでしたね~。よく宮さんこのレイアウト通したなというくらいダメだった。
鈴木・かなり自分(宮崎駿)で書いてるんだけど。
庵野・いや~ダメですね。レイアウトはかなりね。レイアウトが世界一の人だったのに。
鈴木・レイアウトマンだったものね。
庵野・あの空間のとりかたのなさというのはちょっと・・・あれは年を取ったのかな?
鈴木・空間がなくなっちゃったんだよね。
庵野・すごい平面的になって
鈴木・そうフラットになっちゃった。だからすごいのはお話の方で、絵の方はどっちかというとサラッとしてる。
庵野・あれが、またポニョで粘りがでてよかったです。
鈴木・いや、あのポニョの前にね、宮さんディズニーチャンネル見まくったんだよね。そしたら動きすぎだって言ってたのが途中から動きすぎだと思ったけどそうじゃない。動くことに意味がある。世界は動いているんだからやっぱり動かすべきだ、それをテーマにやりはじめた。ポニョはどうでした?
庵野・Cパートの途中まですごい好きです。
・押井守監督最新作 映画「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」公式サイト: 連載漫画「空を這いずる者たち」アーカイブ
そもそも企画なり監督に明確なテーマがなければレイアウトに凝ったって中身がスカスカになるだけですね。あらゆる表現の方向性が自然にハッキリしてくる内容でないとレイアウトも生かされません。あくまで末端の技術ですから。
— 新井 淳 (@arasansan) 2012, 11月 14
おまけ
という事で、レイアウトのテキストとして高野文子先生の「棒がいっぽん」はどうだろう、と見返していたら、早速 全編殆ど「カメラ位置が登場人物の頭の上からの俯瞰視点にある」という凄まじいレイアウトの短編を見つけて興奮。今までコレに全くもって気が付かなんだ。
— 篠房六郎(ずっと無職) (@sino6) 2014, 5月 18

高野文子女史の天才っぷりは有名。
空間の捉え方が、映画的なんですよね。
・神戸芸術工科大学紀要芸術工学2008|まんがと映画における物語と表現方法の関係
そして、高野作品の最大の特徴は、構図と言うか<視点>の自在さだ。
大友克洋も、視点=カメラを自在に操り「映画的」と言われた。しかし、高野の視点は、現実の時間も空間も超越して、妖精のように軽やかに遊泳する。地面すれすれを這っていたかと思えば、空高くから見下ろし、極限まで接近したかと思えば、はるか遠くから見晴るかす。
ユリイカの特集もかなり深かった(記憶)。
市川春子が高野文子的と言うのもわかる話か。
がっつりこの辺を語ってみたいが読み返してみないと、押し入れに仕舞ってしまっている。