手塚治虫「アドルフに告ぐ」
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神戸に住むドイツ領事の息子のアドルフは、パン屋の息子でユダヤ人のアドルフを通じて、アドルフ・ヒットラーの秘密を知る。その秘密とは…!?第二次世界大戦を背景に、三人のアドルフの運命を描く著者の代表作・第一弾。
今さらだけれど手塚治虫「アドルフに告ぐ」のKindle版1巻が108円に(83%オフ)。
二巻以降は270~300円だが読んで損はない。
ファミマで分厚い廉価版も売ってたけれど。
最近、中川右介「悪の出世学 ヒトラー、スターリン、毛沢東」を読み、NHK BSでやってたヒトラーのドキュメンタリーを観たり、どうにもヒトラーづいてる。
「アドルフに告ぐ」に登場する三人のアドルフ。
1人はもちろん悪名高きアドルフ・ヒトラー。
1人は、ドイツ人の父親と日本人の母親を持つ少年アドルフ・カウフマン。
最期のひとりは、ドイツから神戸へ亡命し、ユダヤ人として生まれ日本で育つアドルフ・カミル。
ナチスを率いる総統、そしてナチス配下の父親を持ち、自身もSSに入るアドルフ・カウフマン。
ユダヤ人のアドルフ・カミルら三人が、戦争の行方を左右するヒトラー出生の秘密を巡り運命に翻弄される。
第二次大戦が舞台だけに読んでいて古さを感じさせないし、エスピオナージと言うかスパイ映画を観ているような感覚があり、当たり前だけどとても作り込んである。
マンガ文法がしっかりしているので読んでいて違和感を感じさせないのかも知れない。
すれ違い、奪い奪われ、殺し殺され。
ユダヤの少年アドルフ・カミルの友人でありながらSSに入り「我が闘争」を読みユダヤ人に対しての嫌悪を刷りこまれていくアドルフ・カウフマン。
戦争や洗脳が人を変えていくさまなど衝撃的で、カウフマンが銃で人を殺すときの葛藤と言うか、素直な少年期より描かれた少年の心が変わっていくさまはとても生々しい。
もし未読なら一巻だけでもどうぞ。
多分、止まらなくなって最後まで買ってしまうと思うけれど 笑
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