日本通信社長のドヤ顔VAIOフォンインタビューが色々ヤバい
toyokeizai.net
これほど、ヤバい感じしかしないインタビューもなかなか見かけない。
インタビュワー、半笑いで聞いてたんじゃないだろうか。
ちょっとヤバいのでじっくり読んでみる。
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名前への過信がヤバい
VAIOブランドは日本の資産だ。発表会では2回、「VAIOはグローバルでアップルと対抗できるブランド」と言っている
もうこれがヤバい。
VAIOと言うネームはこれまでの実績、積み重ねの上に成り立ってる。
その名前は「VAIOだから大丈夫」ではなくて
「VAIOと言う名前を付けるからにはすごいものを出してくるんじゃないだろうか?」
なわけですよ。
VAIO Zなんてまさにそう。
ああいう力技の大艦巨砲主義をVAIOと言うネームが保証してる。
VAIOと言う名前が製品クオリティを保証するのではなく、製品クオリティが高いものに対し付けられるからこそVAIOと言う名前が力を持つだけ。
「VAIO」名は、魔法じゃない。
「VAIO」の名前を冠するのにふさわしい端末でないなら名前負け。
実際そういう反応が素直に市場から出てる。
すごいものに「VAIO」と言う名前が付いてるのか、「VAIO」と付ければすごくなるのか。
VAIOって名前は、ユーザーの期待値を上げる。
アップルの成功の読み違えがヤバい
アップルはブランディングの会社だ。通信業界でもiPhoneはブランド力だけでユーザーから10万円近くとっている。そうでしょ?何か差別化できているの?
この認識がヤバい。
APPLEはブランディングの会社じゃなくてソフトとハードをひとつのパッケージとして出したからこそユーザーを囲い込んだわけですよ。
ウチでNexus7を買ったときに、iPadとiPhoneとMacの輪の中に入れなくって、結局上司に献上しましたから。
中心にiTunesがあって、そこにiOS端末が繋がってるからこその差別化。
だからこそジェイルブレイクは許さないしiTunes以外でのアプリ購入も不可にしてる。
iTunesでコンテンツを買うことが出来る、借りることが出来る。
コンテンツの管理、視聴にAPPLE製品が最適化されてる。
だから次に買うのもMacになる。
一度構築した環境変えるの大変ですもの。
それが差別化ですよ。
APPLE製品(ハード)同士の親和性の高さとソフトの連携。
別に信者がせこせことブランドネームだけで買ったから成功した、ってだけではない。
Kindleだってアマゾンがあるからこそ差別化できてる。
見た目でのブランディング、ってフランフランじゃないんだから。
実態を把握してなくてヤバい
福田(尚久副社長。かつてアップル本社で副社長を務めた)に聞いたけど、初代iMacも中身はベーシックな安いコンピュータだった。よりとがった、ニッチな製品を求める声も多い中で、カラフルな筐体にしてブランドを幅広いユーザーに広げていった。当初は「アップルにこんな製品を求めてない」などと酷評されたが、結局は機能ではなく、ポジショニングで大成功したわけだ。iPodも値段を高く設定して、洗練されたデザインで、ブランド戦略によってヒットした製品だ。
んー、なんかこれも違うなー。
当時のDOS-Vだったり、あるいはwin機ってのは分厚いマニュアルが付いてたり、一般からすればマニア向けだったんですよ。
そこへ出たiMacはマニュアルもついてなくって、セットアップは電源を指せば画面にセッティングの作業が表示されてそれに従う。
今だとチュートリアルだとか当たり前ですけど。
そういう素人向けの家電みたいなユーザビリティもiMacが売れた要因。
だからこそギークからすれば当時のAPPLEなんてチープだわ、素人騙しだわ、フロッピーも使えないし、見かけだけだし、花柄ってなんだよ!とか言われーの、マイナーすぎて「え?Mac使ってんの?めずらし!」って何度言われたことか……(回想中
昭和の成功話を、今してるって時点でもう……。
ヤバさ=VAIOフォンのクオリティ
このインタビュー通り本気で思ってるなら、あの端末が出たのも非常に納得できる。
いろいろボタンを掛け違えた結果のこの企画なのかも知れない。
とはいえ開発現場レベルは「いやいやいや(笑)」って思ってたり。
……声に出しては言えないでしょうが。
日本通信の社長はこう言っててもVAIO側はどー思ってるんですかね。
よくわかんないですが。
……これだけ話題になったのなら、三田社長からすればしてやったりなのかもしれない。VAIOブランドがどれだけ傷つこうが直接は関係ないのだし。
もともと話題になりそうもないような、そこそこクオリティの端末を「VAIO」の名前を付けて残念ガッカリ感で話題にする……戦略として新しいかもしれない。