アニメが好きでも嫌いでも「映像研に手を出すな!」には手を出そう
アニメ制作×女子高生、青春冒険譚!
アニメは「設定が命」の浅草みどり、カリスマ読者モでアニメーター志望の水崎ツバメ、金儲けが大好きな美脚の金森さやか。
ダンジョンへ、戦場へ、宇宙へ--想像の翼を広げて、電撃3人娘が「最強の世界(映像)」を創り出す!「月刊!スピリッツ」連載時より
SNSで「すげえ漫画が始まった!」と
驚異の拡散! 天才、出現!!【編集担当からのおすすめ情報】
ドラえもん、宮崎駿、そしてザリガニが好きな方、
設定・世界観・背景フェチの方には
絶対刺さります!ぜひ読んでみてください!!
ほんと、刺さった刺さった。
いやー、おもしろかった。
このブログが好きでも嫌いでもどっちでも良いし、アフィリエイトでも店頭でもどうでもいいからともかく読もう。
なんでもいいから一押し。
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幼いころに宮﨑駿の洗礼を受け、氏の影響下にある背景画と設定画を描く浅草みどり。
そして人気モデルだがアニヲタの水崎ツバメは市川紗椰みたいな感じか。
さらにクリエイター宮﨑駿に現場人間の鈴木敏夫がいるように浅草みどりの側に実働隊の金森さやか。
この3人で立ち上げるアニ研……映像研究会。
教師をレトリックで口説き落とし、顧問の教師と部室を確保。
微々たる予算をひねり出し目指すはアニメ制作。
『映像研には手を出すな!』気が付けば発売中!!!中身はこんな調子 pic.twitter.com/je79hOZsUy
— 大童澄瞳:単行本1月12日 (@dennou319) 2017年1月11日
まさにセンス・オブ・ワンダー。
空想で考えた機械を妄想でふくらませ、そんな妄想が現実に侵食するのも漫画ならではの表現。
小さい頃のごっこ遊びを紙上で再現している。
部室はまるで秘密基地。
セリフと吹き出しにパースをつけた表現でセリフが絵と空間を共有しているような感覚なのも面白い。
※セリフと吹き出しに斜めのパースがかかっているコマ
主人公らはアニオタなんだけど「アニメを語る」んじゃなく「作りたい」というクリエイター気質。
なのでアニメ雑学みたいなものは一切出てこないし、そういう知識はいらない。
※妄想が現実に侵食しているコマ
少し漫画読みっぽい読み方をすると、作中の現実であるはずの学園の建築も現実に沿っていないのはなぜか。
これは、作中世界そのものがモラトリアム的なレイヤーだということかもしれない。
たとえば松本大洋「花男」の世界は現実であるはずなのに突然河童が出てきたりする表現に近い(カッパが出てくるし花男の夢が叶う作中セカイはあくまでも現実に似たモラトリアムだということ)。
※蓬莱学園的な建築の学校
絵は黒田硫黄や宮﨑駿影響下、部活ならではのドキドキ感には究極超人あ~るを思い出した。
それに金森さやかの生徒会相手の演説と応酬には押井守チックな匂いがして(モブの中に学生運動チックな火炎瓶とヘルメットが見える)無手勝な建築でメタボリックに作られた主人公らの通う歪な学校は、蓬莱学園のそれやうる星やつらやを連想させてくれる。
なんつーのか、昭和のアニメやマンガの面白くて素敵でキラキラしたところを集めまくったような作品。
特にミリオタ~メカオタなこだわりが隅々まで血を通わせていて。
個人的には、特に
ハイエンドな油気圧サスペンションの前ではストリートのローライダーなぞ子供の遊びである。
なにこの設定は(笑)
油気圧への過剰なまでの愛が滲むこのコマについニヤニヤしてしまった。
ただこれって中身は完全に男三人なんすけどね。
でも男3人でアニメを作る同好会を立ち上げて……んー。
女子生徒3人だからこそこうやって見ていられるのかもしれない。
皆さま、読んで下さり本当にありがとうございます。全方位ローリング土下座してまいる所存であります。 pic.twitter.com/1y2wXQUUQR
— 大童澄瞳:単行本1月12日 (@dennou319) 2016年8月29日
この作品は見開きの設定画が多いので電子書籍ではなく紙の本で読むのに向いている。
なので今すぐ書店に走ろう!
ほんと損しないから。
さっき三省堂書店に行ったら残り二冊で焦った焦った……あぶねー。
「えー?微妙じゃね??」
と思うなら一話公開されてるので読んでください。
小学館 (2017-01-12)
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