BiSHがやたら「ウォーウォー」歌ってる意味
最近、BiSHをよく聞いてるんですが、それにしてもやたら「ウォーウォー」歌う。
あまり気にしてなかったが、一度気になると調べたくなるのが僕の悪い癖。
ウォーウォーといっても歌詞にウォーウォー入ってるというより、観客と一緒に「ウォーウォー」歌うような配置になっているもの。
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WOWWOW
どのくらい「ウォーウォー」歌っているのか数えたら
- BiSH 星が瞬く夜に
- オーケストラ
- 本当本気
- Am I FRENZY?
- summertime
- 生きててよかったというのなら
- GiANT KiLLERS
- Marionette
- 社会のルール
- My Landscape
- ブロミスザスター
アルバム4枚(新録一枚なので実質3枚)+ミニアルバム1枚。
ざっくり聴いただけでこんなに「ウォーウォー」歌ってる。
※歌詞も載せたいんですが、はてなは歌詞関連の著作権がどーしようもないので勘弁してください。
「ウォーウォー」歌わないアイドルやバンドが山ほどいるし、「ウォーウォー」は必須じゃないにも関わらずこんなに「ウォーウォー」言ってる。
しかもどれもライブ定番曲ばかり。
BiSHは、「楽器を持たないパンクバンド」を名乗ってる。
だが、そもそもパンクバンドは「oioi」言うもので「ウォーウォー」とは言わない*1。
いわゆるアイドルは、コールと呼ばれる合いの手を挟む。
(ギャンパレ動画参照)
コールは、合いの手。
歌と歌の間に観客が暗黙の定型文を歌う。
しかし「ウォーウォー」は、演者と観客が一緒に歌う。
基本、アイドルと観客は一緒には歌わない。
あくまで観客は、歌を聞くことに徹する。
だからウォーウォー歌うのは、聞くアイドルのライブより、踊り暴れるバンドのライブ所作に近い印象がある。
人間は意味のある言葉を言うと思っていなくてもそこに意味を見出してしまう。
「おーれーのアイナー!」なんてコールは、やはり恥ずかしい。
しかしウォーウォーなら、そこに意味がないから歌いやすい。
BAND SOUND
よくあるアイドルソングには、ウォーウォーがない。
あるのはバンドサウンドなんですよね。
「ジュンスカ」の歩いて行こうとか、
企画ものだと「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」なんてのもあった。
特にスカコアとかエモい感じのバンドは「ウォーウォー」が多い印象。
「ウォー!」ってマッチョだし、男っぽいのであまり女性はやらない。
だがBiSHは女性グループだが女性らしさよりマニッシュさを選んだ。
だから「ウォーウォー」がしっくりくる。
別にウォーウォーでなくてもいいならチャゲアスの「YAHYAHYAH」とか。
あれも拳を突き上げて観客が「ヤーヤー」歌う。
長渕剛のセイッセイッも近いが、歌詞に「セイヤッ」とはないので少し違うかもしれない。
どちらにしろマッチョですね。
「叫び拳を突き上げる」と言う所作がそもそもマッチョですので。
ロックバンドってのは、踊り唄い一体感を楽しむからこそスタンドで、もみくちゃになりながら聞く。
あれはあの場所を体感することに意味があるのであって、CDみたいに切り取られた音ではわからない情報が山ほどある。
SING A SONG
いわゆるオアシスなんかに代表される観客が一緒に歌うシンガソングは、会場の観客と観客同士、そしてステージの演者との一体感を生む。
上の「DON'T LOOK BACK IN ANGER」なんて最初っから観客が歌ってる。
その辺は座席に座って聴く系の曲とは違う。
クラシックも、ジャズも、津軽回帰冬景色も天城越えも素晴らしいけど、聴いてもそこに観客と演者の一体感はない。
あくまでステージの上と下。
オアシスくらいの大メジャーならDont Look Back In AngerでもMorningGroryでもよく調教された観客はフルで歌えるが、一見さんにはきつい。
サマソニの大トリで来た時も、フェスならではの一見さんはやっぱり歌わない。
だがウォーウォーなら誰でもすぐ歌える。
歌詞を知ってる必要もない。
簡単な振りマネも、一見さんにインスタントな一体感を得られる仕掛け。
BiSHに代表されるWACK系アイドルは特にそうだが、振りマネが多い。
beautifulさでのトゲトゲ*2や星が瞬く夜サビで両手をパタパタさせるなどなど。
歌ってなくてもフリを真似ることで共感が上がる。
最近は、BiSHと同じWACKのギャンパレも「BREAKING THEROAD」「GANG2」揃ってウォーウォー歌い始めた。
ひとまず歌詞が終わり、ストリングスが重層に重なり、楽曲の盛り上がりのピークに持って来たところで、拳を突き上げサビをウォーウォー歌い観客を上げていく。
特に最近ギャンパレは腕につけるLEDライトをグッズで売り始めた。
それをつけてこの曲で腕を突き上げればバッチリはまる確信犯。
ギャンパレちゃん撮ろうとしてたら目の前にいた遊び人さんのLEDバンドにピントが合ってしまったいつかの新宿LOFT pic.twitter.com/atVFhJGvYA
— すみひと (@_SmToDrm_) 2018年5月14日
ウォーウォーって歌詞は、一見さんも取り込んで一段階売れていく過程で登場させる歌詞の傾向かのかもしれない。
だからウォーウォー歌うのは、BiSHがファンを獲得していく仕掛けの一つ。
これからどっかでアイドルがウォーウォー言い始めたら………まぁそう言うことですよ。
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