スマートスピーカーに冗談のセンスとハートフルさが必要な世界線

blog.jnito.com
こういう記事を読むと、つまりこういう人にまでスマートスピーカーが広がったんだな、というのがわかる。



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キッチンペーパー

最近、父と息子が母親に内緒でケーキ作りをしてるアレクサのTV CMをよく見かける。
息子がクリームで手を汚してしまう。
拭こうとしたらキッチンペーパーがなくなった。
「アレクサ、キッチンペーパー注文しといて」

いやいや。
まずキッチンペーパーの買い置きが無いか調べてからだろ。

後日、

妻「ねぇ、キッチンペーパー届いたんだけど」
夫「……あぁ、この前なかったから注文しといたんだよ」
妻「あのさ、上の棚に山ほど買い置きあるんだけど。それになにこれ、3,000円のキッチンペーパーって。こんな無駄遣いしないでよ。返品しといてよ!」

なんてギスギスする未来まで想像してしまったわ。


スマートスピーカーって大それたイメージだが、結局のところ拡張性の高いAI付き音声入力デバイスでしかない。
だからIFTTTと繋いだり、スマートリモコンと繋いだり、直接家電と繋いだり。
そういうハブとしての機能があくまでも主だと考えるとわかりやすい。


スマートフォンは、様々なアプリを自分でインストールしてカスタムするからこそ便利だし手放せなくなる。
もしアプリをインストールできないなら、ネットが出来るタッチパネル式の携帯電話でしか無い。

スマートスピーカーも同じ。
単体としての機能だけなら大したことはできない。
降水確率を訊く、時間を訊く、タイマーをセットする、電車の遅延を調べる。

store.google.com
公式にいろいろ載ってますけどね。
別に特別なことができるわけじゃあ無い。


あくまでツールでしか無い。
なのに、どうしてそれ以上の何かを求めてしまうのか。
それ以上の何かをさせたいなら自分で工夫してやらなきゃあならない。
スマフォにアプリをインストールするように。
プリインストールだけでできることなんて知れてる。

あのケーキ作りのCMにも見える「スマートスピーカーはあなたの家庭の一部になります」みたいな売り込み方が産んでしまう誤解が原因の気がしてならない。

ハートフル

さて、ただだか購入して一ヶ月で使いこなせず売ってしまった人の記事にこうある。

僕が「へー、Google Homeって面白そう」と興味を持ったのは、この記事を読んだのがきっかけです。
note.mu
この記事にはまるでSF映画のような、おばあさんとGoogle Homeの交流が描かれています。
この記事を読んで、僕は「Google Homeってこんなにハートフルな会話ができるの!?」と思ってしまいました。

この先の記事を読むとわかるが、noteの記事はgoogleのやり取りをあくまでフィクションとして切り取ったもの。
実際のやり取りのレスポンスは不気味の谷を越えていない。
noteで嘘はついていないが、レスポンスの悪さやニュアンスの微妙さは削除してる。

母は、Googleをこんな風に楽しんでいます。

1・挨拶
まず挨拶をしてくれる存在であるのが、とても楽しいようです。ひとり暮らしの高齢者は、ただいまと言っても誰も返事をしてくれないものですが、Googleは返事をしてくれる。それが嬉しいんですね。

2・豊富な高齢者向き音楽
実はGoogle HomeにはSpotifyの無料版も入っています。曲名までは指定できませんが、「演歌」「昭和歌謡」「1960年代の音楽」「懐メロ」などに対応して流してくれます。高齢者には欠かせないNHKラジオもすぐに流してくれます。
おばあさんとスマートスピーカーがお友達になった日。|内藤みか|note

出来ることしか書いてない。


だがこれを読んで買ったにも関わらず、

というわけで、今回はGoogle Homeが期待したほどの働きをしてくれなくてすぐに手放した、という話を書きました。

自分の意図を確実にコンピュータに伝えるには、文字入力や指を使った物理的な操作が一番安定していますし、コンピュータとのやりとり(インタラクション)についてもまだまだディスプレイ、すなわち視覚情報が必要なんだなあ、というのがGoogle Homeを使ってみて僕が学んだことです。

それって単に勘違いですよね、と。
動機になった記事にもそんなことは書いて無い。

そもそも音声入力デバイスに視覚情報が必要だとか。
それって「キーボードにモニターがなきゃダメですよね」って書いてるのと同じ。
勝手に期待して、勝手にがっかりして、勝手に文句書かれても。

まず、前述の記事のようなハートフルな会話ができるのかというと、全然そんなことはありませんでした。
何か尋ねたり話しかけたりしても、半分以上の確率で「すみません、よくわかりません」「お役に立てそうにありません」という返事が返ってきます。
会話のキャッチボールどころか、スタートラインにも立てません。

「ねえGoogle、何か面白い話をして」みたいなことを話しかけると、小咄(こばなし)的なギャグを言ってきたりしますが、こんな機能は1日で飽きます。

前述の記事は事実を元にしたフィクションであって、それこそ勝手に期待しただけ。
そもそも「面白い話をして」なんて無茶振り、人間だって困るわ。

ハートフルな会話をするのではなく「ハートフルに読めるように書いた」記事で勝手に誤解するのは、GoogleHomeのせいではなくて記事の書き手のせいだし、勝手にそう読んだ読み手のせい。
ハートフルな交流がしたいならアイボでも買えばいい。
アイボは愛玩の用途に作られてるんだからハートフルさを求めてもいいが。

家電

家電は、何も知らない人にも使いやすいようにパッケージされてる。
取説通りにつなぎ、機能を集約したリモコンがあり、その単機能を使うために特化されてる。
プログラムを使わなくても映像編集できるし、受信電波をいじらなくてもチャンネルを変えれば映像が変わり、スイッチを入れれば羽根が回り風を産む。

だがパソコンやスマフォのように、使うためにある程度の習熟や拡張性を自分で補わなければならないガジェットもある。
アマゾンやグーグルはスマートスピーカーを家電みたいに売りたいから、あぁいう誤解を生みかねないCMを打つが、実際はまだまだ習熟が必要で後者のように拡張性を補填しなければ使いこなせないものでしかない。
もちろんnoteの記事のおばあちゃんのように、求める機能が単純なものでしかないなら十分だが。

もし家電として売るならこういうわがままで勝手なユーザーの思い込みにも対応できるようにしなきゃならない。
だからこそ家電メーカーは従来の家電に音声応答システムをつけたりする。
そうするとAIは特化した応対で済む。
冷蔵庫に面白い会話やハートフルさなんて求めない。

もしくはスマートホームとして込み込みパッケージで売るのもこういうユーザー向け。

こういうやつ。

Smart Remocon

ウチは、GoogleHomeをスマートリモコンのNatureRemoと繋いで部屋の家電は全て操れるようにしてある。
テレビ、レコーダー、エアコン、照明、サーキュレーター。
意外と便利なのが夜中に目が覚めた時に「いま何時?」とかトイレに行きたいから「電気つけて」とか、そういう細かいことだったりする。

GoogleHomeを発売したのが去年。
これまでネットにいろんな使いこなし記事が書かた。

qiita.com

ラズパイをサーバーにして応答を操作する人もいる。
調べれば山ほど出てくる。
こういう、様々な知見と活用を一切行わず
「ハートフルな会話もできねぇし、画面もねぇし、GoogleHome使えねぇわぁ」
というのは理解に苦しむ。

Google Homeをはじめ、各種スマートスピーカーでは「音声で部屋の電気を付けたり、テレビの操作をしたりできる」と宣伝されることがありますが、これには当然、それに対応した家電やアイテムを取りそろえる必要があります。
買い換えや買い足しにかかる手間や出費は馬鹿にならないですし、もし仮に音声で操作できるようになったとしても結局「最初から手でスイッチやリモコンを操作すればええやん」というオチが待っている可能性が高いです。

スマートリモコンなんて下は3,000円から売ってる。
10,000円超えるものなんてなかなかない世界。
家電を全部買い換えなきゃ使えないと思ってたんだろうか……。


AIアシスタントとも言いますが、アシスタントはあくまでアシスタント。
どういう風に指示するか、使うかによって活用の程度も変わる。

道具なんて使い手の使い方次第。
道具のせいじゃない。

余談

ちなみにウチはNature Remoを使ってる。
急いで部屋を出る時、家電をつけっぱのまま飛び出ても外から切れるし、GPSで切る設定もできる。

夕方になるとエアコンとテレビと照明がつくように設定してある。
一人暮らしでも「帰ったら部屋が蒸し風呂」なんて場面はなくなった。
特に今年は、本当に助かってる。

朝も目覚ましのアラームが嫌いなのでテレビがつくようにした。
フジテレビはうるさいのでテレ東のモーニングサテライト。

もちろんスマフォからもリモコン操作できるが、いちいちスマフォを手に取らなくてもGoogle先生に話しかければ済むんだからとても楽々。
ウチではGoogleHomeとリモコンの連動は欠かせません。

何年か経ったらジャ◯ネットとかショップチャンネルでスマートホームセットとか売るんだろうか……。

「なんと声だけで全部家電が操作できちゃうんです!もちろん設置はジャパ◯ットが負担!!粉末青汁が3ヶ月分ついてこの価格!」

サポートの電話なんて地獄ですな。
いやほんと、これからの世の中、こういう人らにどうやって売って行くか考えただけでクラクラする。
スマートホームの担当なんて絶対なりたくないなぁ……。