SNSという真実だらけの心地よいセカイ
テレビの信頼性
新聞やテレビは原理的に客観的ではありえず、メディアとしてはワンオブゼムだ。そう考えれば上記コメントのようなピーキーな批判にはたどり着かない。たどり着かなければメディア批判する人の煽動に乗せられることもない。
それでもメディアが間違っていると考えるのであれば好きにすればいい。NHKの受信料などは改善すべきだとは思うしね。N国党のそれはデュープロセスがないのでもう支持しないけれど。
ただメディアが客観的でないという批判はメディア批判としては全くの的外れだと言える。
最近、近いことを考えていたので。
まとまってないですが以下。
よく「テレビとかメディアは信用できない」とか、「なんでこんなニュースをやってるんだ!もっと取り上げるべき話題があるだろ!!」とか激昂してる人を見かけるが、今、さんざタマネギ男があーだこーだやってるメディアは少し前まで吉本ガー反社ガー闇営業ガーでその前は不倫ガーだの、うんこミュージアムから中継ですーうんこー!だのやってたわけでそんなものに「取り上げるべき話題」を請求してる時点で筋違いなわけで。
テレビってのは真面目な顔でも、本質はコミック雑誌と同じ。
アンケートハガキの結果で打ち切り継続が決まるように、番組も視聴率と評判で動いてる。
昨今は消費増税前で得する方法を山ほどやってるが、一番得する方法は自民党に投票しないことだったんだが。
何だかねぇ...。
あと「今、記者会見やってるのにテレビはどこもやってない。これって偏向報道じゃないの?!」みたいなつぶやきも見かけるんだが、テレビってのはご存知の通り引かれたレールの上を走るメディアであって、よほどの災害などの緊急速報でもなければCMも番組の予定もすっ飛ばして切り替わるなんてまずあり得ない。
ましてや記者会見であれば編集して流すのが前提。
会見ってのは他社の記者も入ってるし、ダラダラ放送を流し続ければ視聴率だって稼げない。
AbemaTVで吉本社長 岡本の全く笑えない記者会見をノーカットで流せるのも視聴率で稼がないメディアだからでしかない。
編集される→情報が偏る→偏向メディアだ。
最近はネットや動画メディアが増え、ノーカットの情報も手に入りやすくなったのでソースをどう切り取っているかがわかりやすくなったから偏向だの信じられないだのいい始めたが、元々スポンサーの顔色次第で態度が変わるテレビの情報なんてのは話半分で受け取とる程度の価値しかないはずなんだが。
SNSなどのネットってのは発信者が個人であったり有象無象が蠢く場所だからしがらみのない情報が流れやすい。
嘘を嘘で見抜ける人でないとネットは難しいかもしれないが、嘘を嘘と信じるバカでもやっていけるのがネット。
玉石混合、大手のメディアが取りこぼす、無視する情報だって流れてる。
信頼性の薄い情報なんて大手メディアが流せば、痛い目に遭う可能性の方が高い。
だから無視するってのに「ムクドリが大量死してることを隠すなんて!」とRTする方の多いことよ。
そしてそんなファクトチェック済みのデマを平然と流してしまうヤフーニュースのポリシーの低さ。
なのに女性自身はすごい!いまだに消してすらない!
そこに痺れる憧れ(ry
もちろんテレビなんかのメディアはスポンサーがいる世界、これまでのしがらみがありすぎ。
裏で大人の事情が色々あるから自由に報道なんてできない。
昨今で言えばジャニーズの圧力に関して民放はほとんど取り扱わず、北村弁護士が吉本に絡めてジャニーズの圧力に触れた途端、周囲があたふたするのなんてとても分かり易かった。
たかだか芸能事務所相手にあれだけ忖度するメディアが「公正な報道」なんておこがましい。
バイキング冒頭で小木が今日はどっちを叩けばいいのかわからないと、自身が出演するワイドショーの本質を皮肉り、矢作がなんか立派な感じになってるけど加藤はただの狂犬なんだからと茶化しながら加藤をフォローしていておぎやはぎはすげえなと感心しました。
— 長谷川健太郎 (@zacari) 2019年7月24日
バイキングでの小木の皮肉っぽいブラックな発言も、テレビメディアの姿勢の軽薄さをよく表してる。
ワイドショーは「ショー」と名がついているように報道の皮を被ったエンターテイメント。
ショーに真実を求めてどうする。
ネットde真実
さて、とはいえネットde真実なんてのはさらに怪しい。
ネットの情報は信頼できる、というのは正確ではない。
信頼しやすい情報が多く流れてる、というだけの話。
それを信頼するかしないかはその本人の捉え方次第。
情報のソースやファクトチェックまできっちり確認してから情報を信頼するなんてやってたらきりがない。
www.fnn.jp
例えばこんなニュースがあった。
「APECの場でそんな発言はふさわしくないって注意されたんだってー!ダッセー!」
なんて反応があった話題。
その時ツイッターを韓国語で検索してみたら、
「APECで韓国代表が日本の対応がおかしいと発言した」
までしか報道されなかった。
だからこの話題に対して拍手の絵文字が並ぶツイートなんかが流れてた。
ちなみに英語で検索すると「APECが行われた」くらいの扱われ方。
同じ話題でも言語が違うだけで扱い方も温度も全く違う。
www.zakzak.co.jp
ちなみにこの話題も韓国語より日本語の記事の方が断然多い。
韓国に台風が直撃している、と言うタイミングだけでもないだろうが、韓国のメディアの方向も多少は見えてくる。
SNSは自分で好みの発言、RTをするアカウントをフォローすることでTLの情報を統一するタコツボ化(エコーチェンバー)をしやすい。
気に入らない(信じたくない)情報から目を背けることができる。
自分が信じたい情報だけは真実、それ以外はフェイクニュース。
トランプのやり方が酷いという話はよく聞くが、やってることは大差ない。
SNSで議論なんてしない、自分の好きな情報に埋もれることができるから楽しい。
自分が望まない情報ばかり流れるからテレビは嫌い、必要ない、邪魔、無駄。
でも「情報」って好き嫌いで選ぶものではないのでは?
最近、N国なんて話題になってるが、あれこそ江川紹子氏の言うとおりメディアは扱い方に注意しなければならないんじゃないんですかね。
かつてオウムを面白がって取り上げたメディアは過去に習うってことを知らないらしい。
そもそもNHKのやり方に反対する→N国支持ではない。
他の政党もNHKのやり方に疑問を呈せばN国のレゾンデートルなんて胡散霧消するんだから、どっかやってくれないもんですかね。
あんな政党が直接民主主義を唱えてるんだから、いや恐ろしい。
支持者は動画が面白いだのなんだの言うが、プロパガンダってのは基本的に面白いもんですよ。
トランプ支持者だってトランプのやり方に快哉を叫んでる。
「たのしいプロパガンダ」は現代に必読。
ところで話は変わりますが、NHKといえば先日BSでカルト宗教による集団自殺事件を起こした人民寺院事件を取り上げた番組を放送していまして、その中で「破壊的なカルトの特徴」の話をしてたんですが、それによると、人権侵害をする「破壊的カルト」の特徴は、
・集団(目的)優先
・私生活の放棄
・批判の封鎖(内部からも外部からも)
・絶対服従
だそうです。
(表向きには)いいことを言う集団だから入る、そして信じたいから信じたくて信じる。
あぁ。。。

- 作者: 辻田真佐憲
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