もうワイドショーに芸能人はいらない

衰えて行くのは悲しい。
それが興味のない相手であれば別にどうでもいい。
その相手に思い入れがあればやはり落胆はそれなり。



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「密室のことですし、どういうやり取りがあってどういう流れか分からないですけど、間違いなく言えるのは、女性(伊藤氏)の方は嫌だった、納得していない、思い出すのが嫌になるということ。そうなると男は謝るしかないですよね」

先日、ワイドナショーを見てたら例の元TBS記者の件をやってた。
そりゃあ、出演者が結構いるわけだから、いろいろ意見も出るんだろうなーなんて思って観てたんですよ。
上リンクでは、松本人志はってなってますけどあの時の出演者は皆、奥歯に物が挟まったみたいにモゴモゴと「密室の出来事ですしー」「真実はわからないですがー」なんて話で統一して挙句は松本の「格好悪い」に繋がる。
あの場にいる人の中で誰一人この事件に対し正面から怒りを見せた人がいなかったというのが怖いんですよ。

密室の出来事も何も、民事で勝訴したから意見聞いてるのに「密室の中ですからわからない」ってそんなもんワンカップ片手に場外馬券場うろついてるおっさんでも言えるわ。
いったい何のためにいるの?

元々、松本人志って人はそもそも人格者じゃない。
個人的には期待していない。
天才だったとは思うがそれはあくまでお笑いのセンスと発想の話であって、社会に対してコンセンサスのとれるような意見を言える人格じゃない。
それに勉強をしている風もない。
それでも構わないという局の判断だろうが、センシティブな話題を取り扱うと途端フォーマットの古さや認識のヌルさが露呈してしまう。

松本の「謝る」という意見って「言いがかりであっても男は謝らなきゃいけない」とも読めるんですよね。
あーいうところに女性観とか色々透けて見えるのが、もうがっかりとしか。
古い価値観のままバージョンアップできないんだなぁ、っていう。
どうしてお笑いの柔軟さを他に応用できないんですかね...。

貴賎

元々、お笑い芸人は頭の悪い職業とされた。
だから関西だと勉強のできない子供に「あんた、そんなに勉強せぇへんのやったら吉本しか入られへんで!」なんて揶揄された。
職に貴賎なしといいますが、少なくともお笑いは褒められた仕事じゃなかった。
そのイメージが変わってきたのはやはりたけしやタモリの存在が大きい。

上岡龍太郎はとても辛辣なことを言い放つ才人だったが、突如として引退したのは今となってはとても正しい判断だったと思う。
そういう嗅覚に優れた人だったんだろう。

バラエティやワイドショーにお笑い芸人や元スポーツ選手や文化人なんて芸能人らがコメンテーターとして座り、あるいはアイドルが司会をしたりしてそれなりの意見を求められるようになった。
だが一般の社会経験において圧倒的に劣る芸能人が社会情勢を語れるわけもない。
だから専門家と呼ばれる人がセットで出演することになる。

世間はお笑い芸人や芸能人が出ているから観るなんて人の方が残念ながら多い。
BSのニュースの方がお笑い芸人不在、専門家ばかりで見やすいと思うのだが、そういう感覚はマイノリティなのかも知れない。

密室の中

ワイドナショーと同じフジテレビ 、バイキングの中での大島さと子の発言で曰く、

番組では冒頭からこの裁判について扱っていたが、その中で話を振られた大島は被害女性と加害男性の間でものの見方が変わるため判断が難しいとし、「ましてや密室の中でのことで、お互いの供述が全く違うとなると判断のしようがない」と発言。さらに、「今回の(裁判の)意義っていうのは、ジャーナリストとしての立場の伊藤さんがやはり性暴力被害っていうことに対し、保守的である今の日本の社会に対して、『こうであってはいけない』と実名を出してでもやらなきゃいけない、立ち上がらなきゃいけないみたいな、そういう意思みたいなものがあって、このようなことになっているのではないのかな」と、伊藤さんが山口氏を訴えたのはあくまでジャーナリストの立場であるからだとした。
『バイキング』、伊藤詩織さん裁判で大島さと子の発言「ズレてる」? ジャーナリストの使命感を指摘|ニフティニュース

と語っていたそうで。

この「密室の中でのことなので判断のしようがない」という発言って、前述したワイドナショーの出演者が口を揃えて言ったあの意見と大同小異で非常に気持ち悪いんですよ。
まるで「今回の件では擁護も非難もせず、このように語ってください」と統一されたみたい。
それこそ密室の中。

陰謀論とか嫌いなんですけど、今回くらい露骨にやられると流石にゲンナリしますわ。
松本がどーしたこーしたというか、やたら無責任に、自説を嬉々として披露する方々がこの事件になった途端に「いやー、密室の中ですしー」なんて日和見するとか本当に格好悪い。
あの三浦瑠璃ですらこの件に関しては珍しくまともなことを言ってんですから。
ほんとね...。

今回、この件について誰がどう語っていたかは記憶に留めておく方がいいかもしれない。
上岡師匠みたいに偏屈でも筋の通った人はもう出てこないんだろうし、絶対に松本は上岡師匠以上にはなり得ない。
笑ってはいけない、と言われなくても笑わず過ごせそうです。

上岡龍太郎 話芸一代

上岡龍太郎 話芸一代

  • 作者:戸田学
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2013/09/20
  • メディア: 単行本