お客様は神様ではないので、環境が気になるならパッケージでも読んでください

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エシカルで素っ頓狂な質問を繰り出したトラウデンさんが炎上したらしいですが、そこからハフポがなぜか気候学者に聞きに行くというエクストリーム擁護を繰り出したり、全くもって検討外れな応酬というか、どうしてここまで話が噛み合わないんだろうかと。

トラウデンさんは12月17日にあったフォーラムで、「店員に『環境に配慮した商品ですか』と尋ねることで店側の意識も変わっていく」と自身の考えを述べたと報じられ、この発言が批判の対象となっている形だ。

どうしてこの発言を咎めるような声が上がるのだろうかーー。



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環境に配慮しましょう、なんて誰でもわかってるんですよ。
光化学スモッグで外で遊んだらダメとか言われた昔っから公民の授業でさんざっぱら自然に優しくしましょう自然に優しくしましょう、と繰り返し言われ、ジブリだって「ナウシカ」や「平成狸合戦ぽんぽこ」や「もののけ姫」でさんざ環境環境やってる。

これがもし
「学校の授業でも環境問題についてもっと話すべきでは?」
「政府ももっと環境に配慮した商品について推奨すべきです」

とかだったらここまで言われたろうか?

今さらハーフタレントに「環境に配慮してる商品か質問しましょう!啓蒙しましょう!」なんて言われんでもわかっとる。

そうではなく炎上した最大の理由は
「店員に面倒くさいことを聞くな」
ってところで。
店員によって「対応できます」「できないので店長呼びます」とか変わるのも当然。

自分はコンビニ店員やってたので、こういう客来たらとりあえずさっさと流して仕事する。
置いておいた傘がなくなったと騒いで何度もガラスを蹴るおっさんとか、レジで小銭を店員に投げつけるおっさんとか、そういうのと比べれば大したことはない。
いろんなお客様がいらっしゃるんですよ。

そうじゃなく問題なのは、店員はあくまで店員でしかなく、お前のクレーム相手でもなければ、お前に高尚な教えを乞う相手でもないということなんですよ。

勾配ある関係

学校の先生、宗教の教祖ならいいんですよ
そこには先生と生徒、教祖と信者という関係性が存在する。
能動的に教えてほしいという人に対して教えてあげるという人がいる。
この勾配のある関係性が存在するから、教師は生徒に物事を教え、教祖は信者に教えをとく。

でもね、店員と客というのは勾配があるようで実は無い。
「俺はお前の店のものを買ってやるんだから言うことを聞け、神様と崇めろ」
なんて三波春夫を拡大解釈したような勘違い野郎は存在しますけど、それってあくまでも対価に対してサービスが含まれているからにすぎない。
高級フレンチが松屋よりサービスがいいのはそこにサービス代金が含まれているからであって、数百円の牛丼食ってる客が神様ヅラして偉そうにするのは勘違いでしかない。
だからって高級フレンチで神様ヅラする客だって無茶を言うなら帰っていただいて結構だと自分がシェフなら思いますが、実際にある高級ホテルでそう言う客でも客は客だと高嶋政伸が謝罪するのもかなりの悪影響。

今回も「原始生活をすればいい」というような反応が上がっていて、実にティピカル(典型的)だなと思って見ています。これは現実的ではありませんよね。環境問題について真剣に調べて考えた上で反発しているとは思えません。基本的に、無関心な人の反応です。

気候変動に関連する発言にこういった反発を示す人の中には、「自分が批判されてる」と感じてしまう人や、「対策を強いられるのは負担だ」という「負担意識」を抱いてしまう人が一定数いると僕は考えています。しかも、今回のトラウデンさんの発言は、「全員やって下さい」と言ったわけではないでしょう。共感しない人は、行動しなければいいんです。

うん、全然違う。
象牙の塔からはそう見えるのかもしれないけれど、
「店員と客という歪な関係性において『環境に配慮した商品ですか』と尋ねてもそれに答える道理は店員にはない」
んですよ。

エシカルな意識はとても大事ですよ。
でもね、それをやるべきは政府広報や、マスコミや、教育であって、なんでも無い一個人が「この商品は環境に配慮した商品ですか?」なんていちいち聞いてそれに答えなきゃならない義理は店員には無いし、だからこそ商品パッケージに書いてある。
そう言う部分を店員が担保しなきゃならない理由がない。
エシカルがお好みならそう言う商品を探せばいいし、フェアトレードだろうがエシカルだろうがそれを謳ってる商品を扱ってるところに行けばいい。
だからそういう店の店員は丁寧に応対してくれるし、そういう商品について詳しい。
だからこそ、そういう店の商品はその分高いんですよ。
商品の値段にその質問に対する面倒料だって含まれている。

だからこういう事案に対して「いや、環境に配慮した質問をして何が悪いの?」としか考えられない人はそういう店に行ってるってことなんですよ。
ウチみたくOKとか西友とか業務スーパーとか行ってればおかしく感じることでも、こういう人らからすればそうじゃない当然のこと。

格差や分断ってのは、いわゆる難民とかホームレスなら極端でわかりやすいですけど、こういう見えづらい格差ってのは日常に関する感覚の差として認識される。
人間というのは基本的に利己主義ですからまず生存がある。

生活に余裕ができて初めてそこに環境に配慮だの何だの言える。
カップ麺食って、パチンコ屋に通ってスマホゲームしてる奴が「これからはエシカルに生きようかな〜」なんて思うことはまずない。
じゃあ難民キャンプに行ってそこの人らに「あなたたちは観光問題についてどう思いますか?何か行動していますか?」と聞くんですか、と。
戦争やってるところの市民に「エシカル消費をするべきです」と言ってみればいい。

企業努力

www.reishiva.net

店側にとって迷惑ではないかとの批判であるが、消費者として店側にニーズを伝えること自体は決して悪いことではなかろう。また、聞き方や態度によっても全く異なるわけで、ツイッターでは「イオンのレジの列でそんなことを聞いていたら殴りたくなる」というような乱暴な投稿もあったが、トラウデンさんもそんなことをするとは一言も言っておらず、勝手に脚色して炎上の「燃料」とするのは、誹謗中傷であろう

いや、そもそも本人が「お店の人にAsk!「この商品は環境に配慮してる?」」と書いている以上、そんなことをするとは一言も言っていない、は断定が過ぎる。
あくまで個人として店員に聞く、という部分が話題なのに、途中から「日本の環境問題への意識」みたいな漠然と大きなものにすり替えるのって議論としてはベタだけど、すり替えが露骨すぎる。

それに

消費者として店側にニーズを伝えること自体は決して悪いことではなかろう

それをいう相手は企業であり、商品であって、店員ではないですよ?
何か言いたいなら企業宛に投書でもする方が百倍効果がある。

店員にそれを聞いて、で、どうすると?
そもそもどういう答えを求めているの?

トラ「この商品は環境に配慮してる?」
店員「パッケージ読んでください」

これ以外に何を答えるのが模範回答なんですかね?
どう答えればいいと?
消費者はあくまでも「環境に配慮した商品です」と言われればそれを買うしかない。

環境に配慮した高い商品 vs 環境に配慮していないが安い商品

前者をたまに買うことができても毎日、定期的に購入するとなれば後者になるのも当然。
生活に余裕があれば前者でしょうが。
消費者の意識を変える、というよりもまず企業がどこまで環境に配慮した上で低価格を打ち出せるか、現実的なアプローチはそれしかないはずなんだが意識の高い人らというのはどこまで勘違いを続けるのか。
コロナで失業者が増え、倒産が増えている現状で、環境をそれだけ言う余裕がどこにあるんだろう?

環境に配慮した安い商品 vs 環境に配慮していないが安い商品

これなら前者一択で買いますよ。
もちろん、環境問題は重要なことですからね。
でも、その前に腹も貯金も減るんですよ。

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