服がわからんオタクへ、を読んで
anond.hatelabo.jp
定期的に出てくる話題で一瞬
「あれ?俺、ループ世界にハマってる?!」
とか錯覚しそうになった。
久々に服について以下。
オタクへ
服には差し色を入れろ 全部黒で揃えるな
差し色って言っても紺とかカーキじゃないぞ、わからんならまずはバーガンディーかマスタード色にしとけ コントラストをつくれ
でも1回のコーディネートの色は大体3色に抑えろ、お前はまずそこからだ
ともかくワントーンを避けろ、は正解。
春なんだから黒なんて重い色じゃなく、春は定番のペールトーンがいい。
ペールトーンがわからんとか言い出すのは見えてるので、要は淡い中間色だ。
水性塗料ならクラッシー・アンド・ドレッシー。
ベースカラーにちょっと色の入った淡い、日本画みたいな色。
下はデニムでもいいが、パンツを選ぶ方がいいらしい。
それも山ほどポケットがついてないやつ。
なのでカーゴタイプは避けるのが無難。
ルーズなのが履きたければ仕方ないのでペインターパンツにしとけ。
もっとスッキリしたシルエットのがいいと思うが。
ただ増田の書いてる
「差し色でバーガンディとかマスタードレッドって選ばねーだろ」
とは思った。
バーガンディを差し色にするベースカラーは何?
それによってずいぶん変わるんだが。
英字Tシャツを避けろ お前のファッション力で使いこなせる柄物はUTだけだ
そもそも服を買い換えろ 襟元がダルダルになったり擦り切れたりしてるシャツは部屋着にとどめろ デートに着てったら雑巾に見えるぞ
高い服じゃなくていいから新しい服を買え、あと洗え
もう何年も前から柄物Tのブームは過ぎていて、今は無地とかポケットTの時代が随分続いてる。
なので春先に選ぶなら淡い色の無地、もしくは胸にポケットがついたTシャツ、と言うことになる。
ただ羽織る物は欲しい、ので軽くジャケットでも着とけば、とりま職質は受けないレベルにはなる。
ともかく真夏でもないのにTシャツやランニングでうろつくな。
ユニクロ時価総額アパレル世界一になりましたが、成長理由が「服に興味ない人」というターゲット設定にあるという話がすき
— 吉田睦史 | 株式会社Radix CMO (@yoshida_Radix) 2021年2月17日
他社は「服に拘りのある人」を年齢、属性、好みで細分化しブランド開発してたがファッション考えたくない、選ぶのがストレスな消費者が大多数と見極め、彼らが買う戦略を考えた
服に興味がないならユニクロorGUになるのは必然。
ただユニクロならユニクロUってラインがある。
www.uniqlo.com
クリストフ・ルメールって有名デザイナーのチーム(ルメール本人はどこまでやってるかしらん)がやってるユニクロ内のブランド内ブランドで生地がゴワゴワして古着感があったり、ちょっとこだわりがありそうなものを売ってる。
この前ジル・サンダーxユニクロで転売屋が大挙してたが、あんなもんはスルーしていつでも手に入るユニクロUを選ぶのが大正解。
リンク先を見てみるとやはり春を意識してペールトーンが多い。
ボートネックのTシャツとか可愛いと思うが、暑くなってきたらオープンカラーシャツ買っとけ。
ボーリングシャツとかここ数年結構きてる。
ともかく暗色を選ぶな。
グレーを選ぶならワインレッド、ナチュラルカラー。
ブランドは別に気にしなくていい。
無地だったらどうせわからない。
ユニクロやワークマンのデニムは大量生産だから一眼でわかるが、無地だったらシルエットで区別にするしかない。
上級者だともっと楽なパンツに合わせたりするが、とりまやめとけ。
あとは靴だが、ともかくトリッキーな靴はやめとけ。
路面店は出来ればABCマートよりはmitaとかatmosとかに行って欲しいが、ABCマートの中でもグランドステージならそこそこいい感じのも置いてある。
海外通販できる人なら定番のENDをお勧め。
英国からなんで関税もかかるがセール時期なら日本で買うより安い。
www.endclothing.com
今や日本語でも表示できるようになった。
いいことだ。
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あと、コメント欄がネタ祭りになってたんで、ちょっと横レス。
服がわからんオタクへb.hatena.ne.jp
- [50]
服がわからんオタクはバーガンディが何か分からないぞバーガンディ!そういうところから噛み砕いてくれバーガンディ!
2021/02/18 19:40
id:daydollarbotch並びにバーガンディがわからんやつは映画「キンキーブーツ」観ろ。
一応リンク貼っとくが、アフィが嫌いなら別に踏まなくていいから、ともかく観ろ。
ドラァグクイーンにダメ出しされるのが「バーガンディ」だ。
主人公は英国紳士靴出身だからついつい「ジェントルマンなバーガンディ」にしてしまうが、ドラァグクイーンは「どぎついレッドにしろやぁ!」ってシーンがある。というか服はどうでもいいから「キンキーブーツ」は観よう。
服がわからんオタクへb.hatena.ne.jpビッグシルエットの時代ともなると古の「サイズが合った服を着ろ」も万能のアドバイスじゃねえな
2021/02/19 03:16
ビッグシルエットというのは、要は「オシャレにこだわってる、今流行りになってる」もの。
ジャストサイズで着るのは定番中の定番。
ここでは「服に興味がないオタクが最低限不振がられない」のが前提になるからビッグシルエットなんて選ぶ必要はない。
ビッグシルエットMA1なんていけてる若者が着ればオシャレ感もあるが、おっさんが着たらサイズ間違えたようにしか見えない。
そもそもビッグシルエットとかルーズシルエットって「可愛さ」がどこかしらに入るものだからおっさんには心底合わない。
正直、ベトモンズとかオフホワイトみたいなストリート系カルチャーのファッションが台頭してきたのは当然ヴァージル・アブローやカニエ・ウエストの流れなわけだが、前時代のファッションを担ってきたエディ・スリマンやマックイーン、トム・ブラウンみたく、それなりのファッションの流れを継承せず、断絶したストリートから(要はカスタマー的なところ)出てきたファッションってのはそんなに長くも続かないと思ってる。
剣呑剣呑...。
景気がいいとビッグシルエットに(だからバブルの時代はダブルのスーツに肩パット)、景気が悪くなるとタイトシルエットになり始め、そしてルーズシルエット、って循環しているだけで、そういう流れを気にせずジャストサイズってのは常に定番。
これマメな。
服がわからんオタクへb.hatena.ne.jp"どんとかまえろ" 実はここが一番難しくてな、無印に入るにもめちゃめちゃ緊張したもんじゃった。服を探してうろうろしてると女性服ゾーンに突入して余計にうろたえたりしてな。
2021/02/18 20:11
ノイズキャンセリングの強いイヤフォン買ってガンガンに曲聴きながら見てりゃあ店員も声かけてこない。
「イヤフォン外して話聞け」なんて言えるわけないので。
ノイズキャンセリングは店員もキャンセルできる。
まぁ、無難にECがお勧め。
服がわからんオタクへb.hatena.ne.jp"床屋で髪を切るな 怖がらずに美容院に行け" ああ?美容院で髭と顔のムダ毛剃ってくれねーだろ。最近の床屋はカタログ見せてこうしてって言えばちゃんとやってくれんだぞ。
2021/02/19 02:36
そういえばちょうど昨日、床屋に行ったがマスク渡されて、マスクしたまま髪切ったわ。
顔剃りも控えてたし、最近はコロナだからやってくれない床屋もあるんで事前確認した方がいいぞ。
マスクしたまま髪切るのに剃れるわけないわなぁ...まぁ、剃る間だけ外せばいいとも思わなくもないが。
ちなみに自分も美容院より床屋でいいと思う(ツーブロックにしました)。
服がわからんオタクへb.hatena.ne.jp
- [ファッション]
なんかこう、形だけのファッションを取り繕い見せ合って人を値踏みするのってマナー講師みたいだよね、ってちょっと思った。服なんて肌を隠して防寒の役目を果たせりゃいいんだよ
2021/02/19 10:27
服はその物理的機能だけ果たせればいい、という認識は間違っている。
人を値踏みっていうか、人が社会で生きる以上は最低限度コードというものが必要になってしまう。
無人島で独りで住むなら全裸でいいけど、隣人がいて、見ず知らずの他人がいて、会社や学校に行って友人や同僚がいる以上、そこでスーツを求められるならスーツを着なきゃならず、制服を求められれば制服を着なきゃならず。
「日常くらい自由に着させろ」っていう奴もいるが、じゃあトランクス一枚でウロウロしてる奴がいて
「服を着させられることを強いられる社会を拒否する」
と言うのが是なのか、と。
プレタプルテ*1じゃないんだから。
社会的な、最低限のコードというものは強いられる。
だから服には
「社会的集団の中で他人に自分をどう認識させるか」
という機能も備わっている。
制服が「一目でその集団に属している」と認識させる外観的な機能を担っているのと同じく。
ファッション、というワードが使われる場合の概念は「そういう認識を先鋭化させた」認識を指すし、反対にファッションに興味がないというのは、つまり服の持つ社会的コードに対しての認識が弱く、物理的な機能しか見えないということを指している。
ただファッションに興味持てないってのは仕方ないことなんですよ。
「いやー、リアルフォース買ったんだけどさ、打鍵感のあのスコスコっとした感じがさー」
なんて話しても、興味ない人からすれば
「キーボードなんて入力できればいいんじゃない?」
ってなもん。
「思い切ってハーマンミラーのミラ2チェアにしたんだけどさ、座り心地が違うよね」
「椅子なんて座れりゃ良くね?」
とかさ。
同じこと。
お前が何かしらに抱いてる何かしらのこだわりを、その服を語る相手は服に対して持ってるんだよ。
ただ違うのは、キーボードや椅子ってのはパーソナルなツールだけど服ってのは社会性のツールでもあるってところ。
だから最低限のコードというものが必要になる。
「入力できりゃいい」「座れりゃいい」「防寒できりゃいい」
だけではなく、服に関しては「それなりの格好」というものを社会的に求められてしまう。
社会で人間が他人を認識する際に、手がかりとして外見しかその手段がないんだから仕方がない。
別にプラスじゃなくていいと思うんですよ。
ただファッションを気にしない結果がマイナスになってる人が多くいる。
先に出た「ビッグシルエット」とか「流行」みたいなものはプラスにするためのこだわり。
だから失敗するととんでもなくマイナスに働く。
ファッションなんざマイナスでなきゃあいいんですよ。
ゼロをとりあえずキープ出来てれば誰にも文句なんて言われない。
綺麗目の定番を着てればゼロでキープできる。
ユニクロってのは、そういうプラマイゼロの服を揃えるのにちょうどいい。
ユニクロで選んでおけばとりあえず大きなマイナスはない、代わりに大きなプラスもない。
「ユニクロの服を着こなしてファッションをプラス」にしようみたいな事を言うファストファッション系アドバイザーみたいなのは、だからこそ胡散臭いとしか言いようがない。
そこに芯がないんだもの。
春、秋ならシャツにジャケット、夏は開襟シャツかポロシャツ、冬は適当に上着数着。
ともかく無地、色は無難に。
春は爽やかな感じの色、秋こそバーガンディ、夏はビビッドな色もOK、冬のダウンはテカテカしてない機能的なヤツを選ぶ。
服がヘタってきたらフリマサイトで売る、捨てる。
同じようなのをまた買う。
こだわりがないなら流行なんてペラッペラの概念は無視して、毎年それでいいと思いますけど。
しょーもないファッション指南本とか読まなくていい。

- 作者:鷲田 清一
- 発売日: 2005/01/01
- メディア: 文庫
*1:1994年 監督ロバート・アルトマン。ファッション業界を皮肉った作品