関ジャム「最強平成ソングベスト30」で時代を語るのはやめてほしい

guatarro.hatenablog.com

前にもどこかで書きましたが関ジャムはほぼ毎週見てるコンテンツでして、今回のゴールデンも当然観てたんですが、まさかこんな感想が出てくるとは思わなかったので、連休明けで忙しいのに合間合間で書いた記事が以下になります。
ちょっとやってることが雑すぎやしませんか。

よろしければご査収お願い申し上げます。

選択基準

まず集計方法なんですが、
・平成(1989〜2019)の楽曲から一人30曲を選曲
・順位に合わせたポイント制(1位30p、2位29p...)
・各選者のポイントを総合してランキング制作

だとのこと。
これは番組で公表してる。

そして投票したミュージシャン。
48人(組)の若手ミュージシャンという縛りなんですが皆さん、知ってる人どの程度います??


以下に書き起こしてみましたが(せめてこのくらいやってから語ってくれ、マジで...)どういう集計なのかよくわからないんですが、足りなかった。
何か漏れたかな...。

で、このメンツなんですけど、そもそも関ジャムを観てない人には選考基準が謎ですよね。
例えばSSW吉澤嘉代子
彼女なんかは関ジャムお馴染みの今年来る若手として名前があがった方なんですよ。


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蔦谷好位置氏なんかが登場して関ジャムで毎年やってる「年間マイベスト」で紹介された若手とか、番組で特集したり、ゲストに呼んだメンツなんですよ。
BiSH特集はやってない(松隈ケンタ特集はやったが)んだけどシンガーとしてアイナは扱ってる(スタジオゲストも)から投票してたり。
新東京なんかもこれから来るミュージシャンとして紹介された枠。
なのでなにも知らない人が「え?新東京って誰だよ?」とか思ってもそれはしゃーないわけです。
個人的には結構おすすめですが。


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公平性を謳ったランキングではなく番組が作った現役の若手ミュージシャンの趣味が横溢するランキングですからこれで全然構わないんですよ。
エンタメですしプロレスですから。

そりゃバンドが一つ参加すればメンバー分の得票になるわけですからロックが強いに決まってる。
ちゃんみなだとかRin音だとか、ラッパーはどんなに頑張っても一人ですし、バウンディにどれだけ勢いがあろうが1人。
アイナもBiSHじゃなくソロとしてなのでカウントは1。
アイドルのジャンルで称していいのはアイナのみってのもなかなかの偏りですよ。
BiSHも「楽器を持たないパンクバンド」だから正確にはアイドルですらないか。。。
ジャニーズの誰ぞに聞いてもよかったかもしれませんけど何かダメだったんですかね。
がっつりアイドルが入ってない辺り、今の栄枯盛衰を考えれば宜なるかな

さて、内訳はわからないですが、バンドの票が多いんだからロックやバンドが強くなるのは当然のこと。
リストを見るとわかりますがボーカル、ギター、ベース、ドラム各一票ですからね。
せめて曲作ってる人だけ、とかにして欲しかったかな。

とはいえ「日本ってバンドが強いんだなー」みたいな決めつけと印象操作はやめてほしい。
さらにSSWも多い。
なので宇多田ヒカル椎名林檎が強いのも然り。

エイリアンズ

70年代の若者のほとんどが「風をあつめて」なんて知らなかったのと同じ程度に、「エイリアンズ」は後の世代がどんどん神格化していってる印象がある。

なるほど、こうやって歴史観って作られていってしまうんだなと。

元記事書いてる人、普段は関ジャム観ていないですよね。
観てるとあのランキングは非常に腑に落ちるんですよ。


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関ジャムでは、この「エイリアンズ」がやたら出てくる(言及される)ことが多い。
関ジャムに関連の深いミュージシャンであれば知っていて当然というか、正直キリンジを聞いてなかった人まで間違いなく聴き始めただろうくらい影響を与えていて、そりゃあ得票も集まる。

前から観ている視聴者としては、ここにキリンジが入ってもこの番組のランキングなら当然の結果と思わなくはないですが、残念ながらこれが同じ年代の一般人相手1000人で投票すれば宇多田ヒカル椎名林檎aikoやサザンは入るでしょうが、フジファブリックキリンジが20位圏内に入ることはなかなか難しいんじゃないですかね。

キリンジは神格化されたのだ」みたいに語りウェブに残ることでコンテクストが途切れた後のフォークロワーの参照先になって(リンクの記事が当時の証言として機能してしまい)しまえば、それこそ「一体誰がキリンジを神格化したのか?」って話にだってなるかもしれない。
キリンジが神格化されたと勘違いした記事が当時の裏付けアーカイヴとして機能してしまう未来だって全然あり得るんですよ、今は。
だからバランスを取るために(情報補正として)こうやって否定も書かれなきゃならない。

このランキングってどれに何票入ったかも明示されない(明示する必要がない)ある種
「ぼくの、わたしの考えた最強の」
集まりであって、偏った人々の偏ったランキングが集結されてる。

だからおジャ魔女ドレミやマツケンサンバが入ってしまう。
オレンジレンジデフテックがこんな高順位に入ってる時点で「お前気づけよ」てなもんなんですよ。

得票が何票か知りませんけど少なくとも母数が48人なんですから全員が同じ曲を書いたとしても(まず無いですが)最大で48票。
それぞれ数票単位で決まるくらいのランキングなんですよ(上位は10票超えるとか?)。
トンデモな人をやたら排出しがちな地方の町議会選挙ですら得票はもっと多いですよ。


なのでこれをベースにして時代を語るなんてのは、ネットユーザー50人集めて「次の総理には誰がふさわしいか?」って聞くようなもの。
一般の声や世代を映した鏡のわけはないし、はなからそう作られていないランキングなんですよ。

…というか正直、48人にしか聞いてない(言ってみれば学年1クラスに聞いた人気ランキングですよ?)ものにランキングとしての価値を見出すのはなかなか難しくて、ある種の偏愛で統計を取るとやたら尖ったランキングになる(だからこそ面白い)というだけなんですが、まさかこれを敷衍して時代を語ろうとする猛者が現れるとは(しかもそれに乗っかる人が出てくるとは)思わんかったので。
いやビックリしましたよ。

しかしそれにしても、平成J-POPにはクラブカルチャーを薄めて大衆化した要素が濃厚に詰まっているのが大きな特徴のひとつだと認識していたので、平均年齢25.8歳の選者ということを考慮しても、ここまでR&B/ヒップホップが選ばれてないのは驚きだった。

選者の作っている音楽性の偏りは考慮したとしても、「今夜はブギー・バック」ぐらいは入っててもいいんじゃないかって思うよね。

今回のランキング、事前番組(通常放送枠)で30位以下もやってたんですよ。
こんなに語る割に観ていないんですね...。
Tverで観れるでしょ。
そちらで「今夜はブギーバック」に投票してる方がいる。
だから入ってないわけじゃなくそこに偏らなかった、というのが正しい。

R&Bやヒップホップは、それこそBADHOPとか変態紳士クラブとかBIMとかAwich、STUTS、ゆるふわギャングでも入れればごっそりランキングの色が変わりますよ。
今回はバンドが多いからバンド色横溢するランクになった。
そしてSSWも多いからSSWも強かった。

投票に参加したのがラッパー二人ならこんなもんですよ。
メンツを眺めて結果を見れば、それ以上でもそれ以下でもない。
それ以外に読み取れないし、そうやって楽しむランキングなんですよ。

歴史

歴史が作られてしまう瞬間に立ち会ったんだなと。

非常に興味深く眺めていたんだけど、それと同時に、さびしい気持ちもやっぱりある。

...いや、そこまで語りたいならまず普段から観ようよ。
投票者発表されてんだから調べようや。

観てないのにゴールデンでやってたからたまたま観て
「え?これが若手ミュージシャンの選ぶランキングなの?!時代が変わった!」
って驚きは完全に誤読だし錯誤ですよ。
時代を語れる母数でもなければ、投票方法でもないでしょうよ...。
エンタメをエンタメとして観れずにドキュメンタリーとして観てしまうなら観ないほうがいいですよ、マジで。


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SSWやバンドが多くてラッパーなどが少ないからやはりポップスやバンドが強くなる。
〇〇が入ってない、なんて話をするなら「証言」だって入ってないし、ナンバガもZAZENも岡村ちゃんだってTMGEだって全然入ってないですからね。
だからって時代ガーとは言わんですよ。

実に関ジャムが選んだメンツによる関ジャムらしい(偏った)ランキングになったなぁ、と。
ただLemonとか米津が上位に入らなかったのは意外だなーと。

感想は以上です。
記事をあげるのが遅くなりましたが、多分、明日も残業です。
仕事が忙しい時に、反応したくなるくらい雑な記事を書かないでほしい。